純香さんリクエスト


「サンジくん…、好き!」
「知ってる」
さりげなく握られた右手が熱くなった。


愛してダーリン!


「サンジくん、一緒にいていい?」
「あぁ、そこに座ってて」
サンジはキッチンで洗い物をしていて、鍋の火を気にしながらソファを指差した。
aaaはソファに座ると、じっとサンジの背中を見つめた。
「…aaaちゃん?」
「サンジくん」
aaaは立ち上がると、サンジに近寄り、サンジの背中に抱き着いた。
「どうしたの?」
「なんでもない…けど、抱きしめたくなったの」
洗い物を邪魔していると知っていても止められないのは、それほどに好きということで。
「…甘えん坊だなァ」
サンジはくるりと振り返ると、aaaをぎゅうと抱きしめた。
「ちょっとだけ待ってて、すぐ終わらせる」
サンジがaaaの耳元で囁くと、aaaの鼻孔をサンジの甘い匂いがくすぐった。
「…うん」
aaaはサンジを強く抱きしめ、ぱっと腕を離した。
「あと十分!」
サンジはシャツの腕を捲ると、おかし作りを再開した。

「あ、aaaじゃない」
「ナミちゃん」
がちゃりと扉が開いて、aaaの視線が入ってきたナミに向いた。
「また一緒にいるのね」
ナミが冷蔵庫からジュースを取り出してコップに注ぎながら言った。
「…だめ?」
「aaaちゃんが好きですから」
aaaとサンジが同時に言う。
「あっ、ナミさんのことも好きですよーっ」
「そういうのいいから!じゃ!」
サンジを無視してナミはぱたぱたと走ってキッチンから去っていった。
「あー…ナミさんって本当良いスタイルしてるよな。あの胸なんか、クソそそられる…」
サンジはaaaを横目で見ながらそう言った。
ナミと比べてaaaはそんなに身長も胸もない。
「えっ……そ、そうだよね!いいなぁ、あんなスタイル…いいなぁ」
aaaがサンジに合わせてナミのスタイルを褒める。
aaaの心中では、自分が劣っていると言われたようなものだからとてもショックで堪らなかった。
「…ごめん、部屋に戻るね」
「あぁ」
aaaがとぼとぼと寂しい背中を向けてキッチンを去っていった。
「…怒らねェ」
aaaが可愛らしく怒ってくると期待していたサンジは、aaaの行動に些か疑問を抱いた。

女部屋にはナミとロビンが本を読んでいる。
「あれ?イチャイチャはもう終わり?」
ナミが部屋に入ってきたaaaに尋ねた。
「うん…」
さっきまでとは打って変わって、aaaはテンション低めに答えると、ベッドにダイブした。
「どうしたの?サンジくんがなんかした?」
aaaのベッドに無遠慮に座ったナミがaaaに聞いた。
「……ナミのスタイルが良いって言った…」
aaaは泣き声混じりに言った。
「あら」
「何それ!」
ロビンは冷静に、ナミは声を張り上げて怒っていた。
「それはひどいわね」
「ありえない!失礼!」
ナミはすぐに立ち上がって、女部屋を出ていった。
ロビンも読んでいた本を立ち上がった。
「…ねぇ、aaa」
ロビンがドアノブに手をかけたまま振り向いてaaaに声をかけた。
「コックさんも悪気があったわけじゃないわ」
「…知ってる、もん」
aaaの言葉を聞いて、ロビンはくすりと笑ってから部屋を出ていった。

ナミはキッチンに着くと、サンジの前に仁王立ちになった。
「サンジくん、サイテーね!」
「えぇっ!?何がですか!」
夕飯の洗い物をしているサンジはあからさまに涙を流した。
「aaaだって女の子なのよ!!それなのに私のスタイルがいいなんて嬉しい!」
しかしナミは怯むことなく、サンジを叱る。
「ナミ、関係なくなってるわ」
後から来たロビンがナミにツッコんだ。
「ハッ!」
我に帰るナミ。
「ひどいわよ、コックさん。aaaだって悩んでるんだから、暗黙の了解としてそういうことは言わないほうが良いわ」
ふう、と溜息を吐いたロビン。
「え…、それって、もしかしてaaaちゃんは…」
「泣いてるわよ!」
「かわいそうだわ」
サンジにナミとロビンの言葉が雷のように降り注いだ。
「うわああぁあ!!ごめんよaaaちゃあぁーん!!」
サンジは叫びながら洗い物をほっぽって女部屋に走っていった。
「…時々ぬけてるわよね」
はは、と笑ったナミに、ロビンも笑った。

「aaaちゃあぁーん!!」
バターンと勢いよく女部屋の扉を開いたサンジはベッドに横たわっているaaaに飛び付き抱きしめた。
「え!?、サンジくん…っ?」
「クソごめんなぁ!!そんなつもりじゃなかったんだァア!」
ぎゅう、と泣きながら抱きしめるサンジにうろたえるaaa。
「おれはaaaちゃんみたいなスタイルの方が好きだぜ。いやそりゃあ胸はデカい方がイイっちゃイイけどやっぱおれはaaaちゃんの方が……、いや!aaaちゃんだったらなんでもいい!!」
「どっち…?」
aaaはサンジに押し倒されたまま、涙を拭った。
「aaaちゃんを泣かせるなんてプリンス失格だ……、王子じゃなくて玉子だ、おれァ…」
「サンジくん、もういいよ、泣かないで」
へこむサンジの頭をそっと撫でた。
サンジの涙がぽたりとaaaの頬を伝う。
「aaaちゃん、悪ィ、ほんと、おれは…どうしたら許してくれんだ?」
サンジは涙を拭いながらベッドに座り直した。
「もう許してるけど…、じゃあ、一緒にお風呂入ろ?久しぶりに!」
aaaはぱっと笑顔になって言った。
「それでいいのなら、うん、入ろ」
サンジはベッドから下りるとaaaを姫抱きにして風呂場に向かった。

「ほんと久しぶりだな」
「うん」
風呂場に着いてaaaを下ろすと、サンジは脱衣所に一緒に入ろうとしたけれどaaaに止められた。
「恥ずかしいから…、ね?」
「うっ!」
aaaが上目遣いをしてサンジに頼むと、サンジは鼻血が出そうになりながらよろよろと一人で脱衣所に行った。
「もういいよ、おいで」
風呂にすでに入ったサンジの声が聞こえ、aaaは急いで服を脱いでタオルを巻くと風呂に入った。
「おまたせ」
「うん」
サンジはaaaの脇腹に手を差し込んでひょいと持ち上げると、膝に乗せた。
自然と視線が下にいく。
aaaの小さなふくらみが、ある。
「けっこう、あるよな」
「へ?、あ、サンジくんっ!!」
サンジはaaaの胸をそっと触った。
aaaはサンジを引きはがそうと抵抗するけれど、サンジは引かない。
「これくらいの方がしがいがあるっていうか、手の平サイズっていいよな」
「…あっ!」
サンジがaaaの胸を揉むと、aaaは小さく甘い声を風呂場に響かせた。
「やべ…興奮してきた。クソしてぇ、イイ?」
サンジはaaaが巻いていたタオルを剥ぎ取ると、aaaの胸の突起に口付けた。
「あっ、やぁ…っ、……もう、サンジくん、好き」
「おれもクソ大好きだァ!」
ばっしゃーん、とお湯を撒き散らせてサンジがaaaに抱き着いた。

二人の行為は湯気の中に隠れたり。


〇Message
純香さん、リクエストありがとうございます
少し長くなってしまいましたが、満足のいくものができました
こんなのでよければどうぞもらってください
純香さんのみフリーです

50000hit Thanks!



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