アヤさんリクエスト


「サンジくん、私ね、」
あぁ、神様、今私は、三ヶ月ほどの片想いに終止符を打ちました。
そして私は見事フラれました。
神様がいないから、私はこんな目に遭うんだ、フザけんなよ!


最低な男


(駄目だ、顔合わせづらい…)
ベッドで丸まるaaa。
「aaa、早く行くわよ!!」
「えー…、行きたくな――ぎにゃー!」
ズルズルとナミに引っ張られ、aaaは朝食の席へと連れていかれた。
「…う、」
唸りながら、aaaはイスに座る。
サンジは普通に食事を運び、昨日のことがなかったようだ。
aaaがサンジを横目で見ると、サンジは「おはよう」と笑った。
(笑わないで……辛いから)
aaaは控えめに笑いながらサンジに挨拶をした。
運ばれた食事を口に運ぶと、案の定おいしく、aaaは顔を綻ばせた。

食事を終えてキッチン。
ナミとロビンが出て行ってから、aaaはサンジに話しかけた。
「……サンジ君」
「うん?」
サンジはaaaのために紅茶を入れてくれている。
「私、フラれても、それでもサンジくんを好きなの、駄目かな」
勇気を振り絞って、aaaは言う。
「aaaちゃんが誰を好きであろうと、他人には関係ねぇと思うけど」
ふたつカップを持って、サンジはテーブルに歩み寄った。
「…確かに、そうなんだけど」
「…なぁ、aaaちゃんはおれのことが好きなんだよな?」
サンジがaaaの瞳を見つめると、aaaの胸が鼓動を速くした。
「う…うん」
「だったらさ、セックスしよう」
「……は?」
サンジの提案に、aaaは頭の上にクエスチョンマークを浮かべた。
「こう船旅が続くと性欲が溜まるんだよ……aaaちゃんはそういうのねぇの?」
「あ…、あんまり…」
aaaは首を横に振る。
「そっか。でも、好きな男に抱かれたいだろ?」
サンジは明るく笑うが、aaaにとっては衝撃的な話だ。
「……」
「おれとセックス、したくねぇ?」
サンジは意地悪く笑う。
「…………たい」
「もう一回」
「…、したい」
aaaの答えにサンジは笑い、aaaの頬に手を当てた。
「じゃあ、今日の夜、ここに来て」
サンジの笑みが、aaaには悪魔にしか見えなかった。

「こんばんは」
ギィ、と音を立てて、キッチンの扉を開いた。
「ようこそ」
サンジはちょうど今仕込みを終えたのか、エプロンを脱いでいた。
「…うん」
「……ここがいい?倉庫がいい?」
サンジはaaaに問うた。
「…どっちでも」
「じゃあ、ここで」
aaaの手を引いて、サンジはいつの間にか用意していた毛布を床に引き、aaaを横たわらせた。
「服脱がすよ」
aaaの着ていた服を脱がすサンジ。
aaaはその間暇だったので、サンジの着ているシャツを脱がすことに決め、ボタンに手をかけた。
aaaがサンジのシャツのボタンを全て外し終わると、aaaはいつの間にか服を脱がされていた、下着以外のもの全てを。
「綺麗な体だね」
するするとサンジの手がaaaの体を這う。
「はは…、サンジくんもね」
サンジの肌は白く綺麗で女性にも負けないようなものだった。
「…どうも」
サンジはにこ、と笑ってaaaの胸を触った。
「んんっ、あ」
「aaaちゃん、かわいい」
下に手を差し延べ、サンジは舌なめずりをしていた。
「ふ、あぁ…!」
aaaはがくがくと腰を震わせる。
絶頂が近い。
サンジもそれに合わせて指の動きを速めた。
水の音がいやらしく部屋を響いていく。
「ひあっ…!!」
頭の中がスパークして、aaaは全身を震わせた。
「…もう我慢出来ねぇ」
サンジはaaaの瞳の中の自分を見てそう言った。
サンジの瞳は恋人を見る目ではなく、ただの性欲に飢えた獣だった。
aaaの中に挿入するサンジ。
身もだえするaaa。
「い、やぁ…っ」
「どこが」
ピストンを速めながらサンジは笑う。
「あぁっ…!!」
サンジを恋人とセックスをするような体勢で抱きしめながら、aaaは達した。
サンジも後を追うように、絶頂を迎えた。

サンジはaaaの体と自分の体をタオルで拭いて、すぐにキッチンを出て行った。
「また明日。おやすみ」と言って。
ぼう、と下着姿で惨めな格好で床に寝そべり、天井を見上げる。
(これって…せ、せふ……思いたくもない)
はぁ、と溜息を吐いて、aaaは起き上がった。
そして、唇を震わせた。
サンジには一生想いが伝わらないこと、それでも二人の関係は続いていくこと、それを悟った時、aaaは絶望し、そして涙を流した。
「うぅ……、うっ」
どうしようもない感覚に、ただただaaaは泣くしかなかった。
(サンジくん…、好きだよう…!)

「はー…、おれって最低だな」
はっ、と自嘲してサンジはたばこを吸いながら、男部屋に戻っていった。




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -