めぐみさんリクエスト
※学パロ


あーもう、先生はいつもかっこいい。
そんなところが好きなんだけど。


可愛すぎな君


「先生、ここ教えてください」
数学を教えているサンジは25歳で、麦わら学園の教師にしては若く、女生徒にとっては魅力的な大人であった。
そして大概の女生徒がサンジに惚れていた。
「サンジ先生、これってどうやるんですかー?」
さきほど授業で教えたばかりの内容を聞いてくる女生徒にサンジは甚だ呆れていた。
(さっき教えたばっかりなんだけど…)
ふぅ、と息を吐いて、教科書を指差しながら説明しているが、女生徒の視線の殆どはサンジだ。
(見すぎ)
さすがに鬱陶しくなりながらも、説明を終えて足早に教室を出ていこうとした。
すると、呼び止められ、今度は自分のことについて永遠とも言えるほど質問責めに遭い、サンジはチャイムが鳴ると同時にやっと解放された。
ちらりと教室を見ると、ある生徒と目が合った。
サンジが笑うと、ある生徒、aaaは少し頬を染めて微笑み返した。
(かわいーなぁ)
サンジは機嫌を良くして、職員室に戻った。

放課後、サンジは女生徒に囲まれないよう職員室を出て屋上に向かった。
フェンスに背を預け、ぼうと空を見上げる。
まだ春だというのに、セミの鳴き声のようなものが聞こえる。
気温も高く、腕まくりをしていないと、あつくて死んでしまいそうになる。
(あークソ、あついぜ)
サンジは黒パンツのポケットからたばことライターを取りだし、たばこをくわえるとライターで火をつけた。
(うめぇ)
息を吐くと煙が空を舞った。
「わぁ、不良教師だ。フリョー!」
隣で声がして、サンジは持っていた携帯灰皿でたばこを揉み消しながら声のする方向を見ると、そこにはaaaがいた。
「……aaaちゃん!」
「驚いた?」
にこにこと笑うaaaは重そうなかばんを置いて、サンジの隣に座り、サンジも腰を下ろした。

「テスト返ってきたー」
「おれが返したんだから知ってる」
サンジは数学教師だ。
この間の中間テスト(数学)を今日の授業で返したサンジ、返されたaaa。
「今回の、よかったね」
「今回も!だよー」
今回aaaは平均点よりも大きく上回った点数を取っていた。
「やばいっしょ!80点越えは私にとって神の領域だから!」
「そこは100点にした方がいんじゃない?」「いーの!見て見て!」
aaaはかばんから数学のテストを取りだし、サンジに見せ付ける。
「85点だろ?採点したのおれだから知ってるって」
がしがしとaaaの頭を撫でると、aaaは大袈裟に喜んだ。
「よしよし。えらい」
「うんっ、サンジ先生のおかげだね!!」
はぁー、と感嘆しながらaaaはテストを眺める。
テスト一週間前から、テストに向けて放課後サンジとaaaは数学の勉強をしていたのだ。
「……aaaちゃんの頑張りだろ、」
に、とサンジは笑い、aaaと唇を重ねた。
「…!」
目を見開くaaa。
「頑張ったご褒美」
サンジに頭を撫でられるaaaは顔を真っ赤にさせた。
「キスぐらい、馴れてよ」
「む…り」
テストの解答用紙で顔を隠すaaa。
解答用紙には赤い丸がたくさんある。
「…キス以上のこと、教えてあげるのに」
「バカ…!!」
aaaが怒鳴った。
サンジは気にせず、テストを取り上げ地面に投げ捨て、aaaを押し倒した。
「したくない?」
「……やさしく…して…」
テストを取られても尚、腕で顔を隠すaaaはそう言った。
「当たり前」
サンジはaaaの腕を掴み、顔を覗き込んだ。
少し潤んだ瞳に、赤くなった頬。
(あー…、駄目だ、クソ、可愛いとかの次元を超えてやがる)
サンジの理性は早くも崩れ、aaaに噛み付くようなキスをした。





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