旧短編 | ナノ


※現代パロディ(学パロ)


幼なじみのゾロと。


アーケードゲームしに行きました(ゲーセンに)


「うわあ、1時間経ってるねー……ゾロくん」
「あ?、あぁ…」
ゲームをし続けて一時間経った。
「あっ、あのさぁ、ゾロ」
「あん?」
わたしが声をかけると、ゾロは面倒くさそうにこっちを見た。
目が鋭くて、かっこよくてちょっとドキっとしたのは内緒。
「ゾロって好きな人いるの?」
「はっ!?急にどうしたんだよ!!」
「別に…気になっただけだもん…」
持っていたゲームのコントローラー(ガンアクション用の銃型のやつ)をじっと見つめる。
「別に…いねぇ…」
ちらりと横目でゾロを見ると、ゾロの顔はほんのり赤かった。
(彼女が出来たら…、この顔も独り占めできなくなるんだよなぁ……)
はぁ、とガラにもなく溜息を吐いた。
「……」
「……」
変な話題だったせいで、沈黙が続く。
「……」
「なぁ、おい…」
ゾロがふと声をかけたのと同時に、わたしは口を開いた。
「ゾロ、わたし財布持ってくるの忘れた!ジュースおごって!」
喉渇いた、とゾロを見つめる。
「あ!?嘘つくな!じゃあ、これやった金はどっから出したんだ!」
ゾロは大声を張り上げながら、ゲームを指差す。
「え?そりゃあ、財布から?」
「持ってんじゃねぇか!」
「いやいや、持ってないよーお札しか」
わたしは財布の中身(小銭の方)を見せ付ける。
「あんじゃねぇか!!自分で買え!」
「だってほら、お札ってくずしたくないじゃん?」
「だー!るっせー!!」
「うるさいのはゾロの方だよー」
ぎゃーぎゃーと騒ぎ立てるゾロ。

この時間だけは、ゾロはわたしのもの。


〇おまけ
「でさ、ゾロって好きな人って誰かいるの?」
「………る」
「ん?なに?」
声が小さすぎて聞き取れなかったから、ゾロの顔を覗き込んで聞き返した。
「………いる!」
ゾロの顔は真っ赤だ。
「……誰?」
ゾロは眉を八の字にしたわたしを見た。
「んな顔すんな……、てめぇなんだからよ」
「!!」
「記念に…ジュースおごっからよ…」
「ゾロ…」
ぎゅっ、とゾロの腕に抱き着いた。
「…今日だけだかんな!」
おごるの、と言ってゾロはそっぽを向いた。
「…ん!」
ゾロが可愛くてしょうがなくて、顔がちょっとだけニヤけた。



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