旧短編 | ナノ


「ゲンマさん、ゲンマさ……あ、あぁっ…!!」
必死にシーツを握りしめるaaaの手。
自分よりもだいぶ小さい手に、手を添えることさえ躊躇う。
「aaa…!」
こんなにも小さく幼いaaaを抱く自分は、なんて罪深いんだろう。


大人気ない


「アオバさんってばー」
きゃあきゃあと笑い合うaaaとアオバ含めた特上や上忍。
「でな、」
その場にゲンマはいない。
「なに言ってんだー」
ライドウやアスマ、紅も、と皆で話していた時に、部屋に任務を終えたゲンマが入って来た。
話し声はぴたりと止み、部屋には沈黙がはしる。
「……ゲンマさん、おかえりなさい」
声を掛けたのは、ゲンマの彼女であるaaaだった。
身長もそれほど大きいわけでもなく、チャクラも多い方ではなかったが、実力で上忍になった努力家だ。
aaaがゲンマに惚れ、付き合い始めたのは二ヶ月前の話である。
「…ただいま」
ゲンマは微笑んで、aaaの手を掴んだ。
「行くぞ」
「……へ?」
aaaがクエスチョンマークを頭に浮かべると同時に、ゲンマがaaaを引っ張って部屋から出ていってしまった。
「あらあら」
「ゲンマも強引だな」
「ずっと任務続きだったみたいだし、いんじゃねーの」
紅とアオバ、アスマがゲンマとaaaを見送りながらそう言ったのは、二人には聞こえてはいなかった。

「げ、んまさん…?」
ぐいぐいと腕を引っ張られながら、aaaはゲンマの歩幅に合わせ、はや歩きをした。
「aaa、これから任務あるか?」
「ないですけど…」
その返答にゲンマはほっとしたように息を吐いた。
「デート、してぇんだけど…」
ゲンマが立ち止まって、ぽりぽりと頬を掻きながらそっぽを向いてそう言った。
「ゲンマさん…」
aaaがゲンマの顔を窺うと、顔が少し赤くなっていた。
握られた手の力が、強まった。
「私も、したいです」
ぴと、とゲンマの腕に頬を寄せると、ゲンマは照れたようにくわえていた千本を手を握っていない手で持ち、aaaにキスをした。

デートが終わって夕方も過ぎ、夜。
夕食を済ませたaaaは久々にゲンマの家に泊まることになった。
「久しぶりだなー…」
aaaはゲンマの部屋を見渡し、ゲンマは風呂を沸かしてからaaaにコーヒーを渡した。
「ありがと」
にっこりと笑って、aaaはコーヒーを啜るのを、ゲンマはじっと見ていた。
「……」
「な、なに…?」
ゲンマの視線に気が付き、aaaはゲンマを見た。
「……いや、」
「え、言ってよ」
「…風呂見てくる」
ゲンマはそれだけ言って、風呂場に向かった。
「沸いてた。先入れよ」
ゲンマがリビングに戻ってaaaにそう言った。
aaaは風呂に入り、一時間も経たずに出ると、そこにはゲンマのパジャマが置いてあり、aaaは躊躇わずそれを着た。
「…ゲンマさんの大きいですね」
前も思ったけど、と呟きながら、aaaはゲンマのいるリビングにいった。
「……」
ゲンマがaaaを見つめてから、何も言わず、aaaの横を通って風呂場に向かった。
「ど、どうしたのかな」
aaaはゲンマの背中を見ていた。

「ふー…」
「あの、ゲンマさん…、怒ってますか?」
「…あ?」
ゲンマは冷蔵庫からお茶を取り、ぐびぐびと飲んでいた。
「いや…」
「ほんとですか?」
aaaはゲンマに歩み寄り、ゲンマを睨むように見た。
「…!!」
aaaは気付いていなかったが、aaaが着ていたゲンマのパジャマはブカブカで肩や胸は露出して、風呂上がりで濡れた髪が色気を出していたのだ。
ゲンマはそんなaaaを見てしまったのだ。
勿論のこと、aaaの理性は崩壊してしまった。
「きゃあ、ゲンマさんっ?」
ゲンマはaaaを姫抱きにして、ソファに組み敷いた。
「aaa…」
「ん、んむぅ…っ」
ゲンマはaaaの唇を自分の唇で塞いで、パジャマを脱がせた。
「あっ…、ゲンマさ…!」
aaaは下半身を撫でられ、体を捩らせた。
「aaa、もう…」
「や…っ」
ソファに右手で爪を立てて、左手でゲンマの手を握り締めるaaaは、一回りも違う幼い少女だ。

子供を犯しているのか、俺は。

ゲンマはぴたりと動くのを止めた。
「……あ、あの…ゲンマ…さん?」
aaaがゲンマの頬を撫でた。
「…aaa、俺は、」
「ゲンマさん、好きです……、あの、だから」
「俺は、aaaを好きでいいのか…?」
aaaを見下ろして、ゲンマは呟いた。
「…すっ、少なくとも、私は好きです!!それじゃあ、駄目ですか…?」
aaaはゲンマに抱き着いた。
「aaa…」
aaaの体は暖かく、鼓動が優しく音を刻んでいた。
「aaa…、あ、やべ」
「え?、…あっ」
ゲンマのそれは大きく主張していた。
「…続き、いいか?」
「えっと……はい」
aaaの笑顔に、ゲンマは優しく口付けた。

「あ、aaa」
「はい」
「俺は、愛してる」
ゲンマさんは、自分が格好良い人ってことを承知して言ってるんでしょうか。
ああダメ、顔が熱くなってきた――。



〇おまけ
お風呂にて。
「うおー…。やばかった、aaaのやつ、わかってんのか。あんな服着させるんじゃなかった……。やべ、勃っちまってるし。あーもー大人気ねぇな、俺…」
一人ごちるゲンマであった。


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