旧短編 | ナノ


※現代パロディ(学パロ)
名字使います!



私の惚れてるサンジ先輩は学校一イケメンって言われてて、もうそれはそれは学校の女子全員を虜にするような容姿を持ち合わせた人で、周りを取り囲むお友達もイケメンと美人ばっかりで、私には到底近づけないような人でした。


は尽きた


(あ…、またあの人たちいる…)
昼休みに屋上でご飯を食べているサンジを見るaaaは既にご飯を済ませていた。
ご飯を食べた時間は五分だった。
サンジの周りには緑髪で剣道部主将のゾロとオレンジ髪で不良なのに頭が良いナミと、aaaと同い年で運動神経だけ良いルフィがいた。
ルフィは弁当に頭を突っ込んでいる。
aaaの惚れた男、サンジは彩りの良い弁当を食べていた。
(あの弁当おいしそう…、たしかサンジ先輩って、料理うまいんだっけ。じゃああれも手料理だったりするのかな)
屋上の隅っこの方で体育座りをするaaaは、じぃっとサンジを見つめる。
時々、視線に気付いたサンジがaaaの方を見遣るが、aaaは関係ないような素振りで空を見上げていた。
(ば…バレてないよね)
横目でちらりとサンジを見ると、ばっちりと目が合った。
(うっそ!さっきまでルフィくん達と話してたじゃん…)
aaaがオロオロとしていると、サンジが腰を上げた。
そして、aaaに近寄ってきた。
いよいよaaaは動揺した。
(どどどどうしよ…!!)
取り敢えず立ち上がろうとしたaaaの隣にサンジが座った。
「こんにちは」
「あ、う……こんにちは」
笑いながら挨拶をしたサンジに、aaaは頬を赤くしながら座ることしか出来なかった。

「最近、いつもいるね」
「あ、はは…」
苦笑いをするaaa。
「聞くの忘れてた、名前は?おれはサンジ」
「知ってます…。aaaです、aaaaaa」
「aaaさん、いい名前」
ふんわりと笑ったサンジ。
aaaは胸がきゅう、と熱くなった。
「…ご飯は?」
「もう…食べました」
緊張してうまく喋れないaaa。
「えっ、まだ昼休み十分しか経ってないよ!?」
腕時計を確認するサンジはそんなポーズでさえ決まっていた。
「お、お腹が…空いてたん…です」
嘘をつく。
「…勉強するとお腹へるもんな」
「そうですね」
隣にサンジがいるという事実に、aaaは頭の中が真っ白になっていた。
「なぁ…aaaさん」
「はっはい!」
「サンジくーん!」
サンジが話しかけてきたと同時に、女生徒が話し掛けてきた。
「ごめん、ちょっと行ってくる」
(だめ…、行かないで)
サンジはaaaの心の声とは裏腹に女生徒についていく。
(もうちょっと…、話したいよ…!!)
言おうと思っても言えないaaa。
まるで口にチャックが付いていて、そのチャックは閉められているかのように、声が出ない。
(あ…)
屋上を出て行ってしまったサンジ。
(……一生分の運使い果たしちゃった…)
呆然と屋上の扉を見るaaa。

数分して、頭を掻きながらサンジが屋上にやって来た。
aaaに近寄る。
「サンジ…先輩…」
「……泣かしちった」
「…!!」
サンジは困った顔で笑う。
「……な、なんで私にそんなこと言うんですか」
「うん?だって、おれのこともっと知って欲しいんだもん」
サンジは体育座りをしているため足を抱えているaaaの手を握った。
「見るだけじゃなくて、ね」
「っ!」
サンジの顔が近付いて、キスされるかと思い目をかたく瞑ったaaa。
しかし、サンジはaaaの耳に唇を寄せて「好き」と呟くだけだった。
向こう側からひゅーひゅーと声が聞こえたが、aaaの頭の中は真っ白で、何も考えられなかった。

「おれの彼女だ!!」
「おー可愛い!」
「誰にもやらん!」
(どうしよ……一生分というか来世の分も使い切っちゃったよ…)
「aaaちゃん?」
「はっ、はい!よろしくお願いします!」
「ハイ、よろしくー」


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