もしもご主人様が俺だったら
※もしご主人様が男だったら、な話。一応名無しの主人公。
朝。僕は言い付け通りご主人様を起こす。
「お、おはよう、ございまぁすぅ…」
ご主人様は身じろぎ一つしない。昨日も遅くまで仕事だったみたいだし、疲れてるのかも知れない。でも、心を鬼にしなきゃ!
「おはようございますっ、起きてくだっ…っっ」
「おはようマコト、随分刺激的な起こし方だな」
慌てて布団を元に戻す。何で素っ裸で寝てるの!?せめて下着を…っ。
「みみみ見てませんっ!」
「あはは、顔真っ赤だぞ」
「本当に見てませんってば。あー、ほら、遅刻しますよ」
逃げる様にご主人様に背を向けて部屋を出ようとしたら、抱き締められて、キス、された。
「おはよう、マコト」
「お、おはようございます…」
は、裸で抱き締めないで…っ無理、ドキドキする…っ!
「だ、だから、遅刻しちゃいますよ…っ」
「うん、お前のご飯食わないとな」
頭を撫でられる。未だに慣れないこの甘い雰囲気に、僕はいつまでもグズグズにされる。
END