めまいと無花果のまひるに
あま酸っぱいあなたを殺してやりたい
はちみつめいたうぶな夏の翳りにみだしてやりたい
もうずっと死んでみてほしい
ブルーを齧りだしたら
どうか蜜蜂の淡いまま
あなたにこわされたここち
おかしなしっぽで浮き沈みのよる
うてなでめいていのふたり
花殻の奇とくな恋いびと
まみどりのつめたい幽霊たち
噛みついたらやさしくおわれるよ
あなたがすきで
わたしはもう亡くしていたから
みがわりの昆虫がほしい
海のしずかなところに散りばめられたお別れがほしい
“しゃがみ込む甘さに飴のべたべたが剥がれないの”
“ふりかえらないで、瞼を縫いつづけて”
わたしはにどとこの海岸線からそちらへは踏み込めない
あなたの所為だよ
あなたの所為だよ
あなたの所為だよ