棲み憑いてよ
あなたと骨抜き

火星の蜘蛛です
いずれ
とうめいの脊骨になります

あなたが柔らかいフリルでわたしの頸を絞めて
吐きだされた奥歯がココナッツみたいに甘かった
わたしはかかとをだめにしながらひらひらと踊って
なまぬるい乳白色に絶てずにつめたくなる

惨めにしゃぶられて
ばらゐろの死体があなたかもしれない
ゆりかじる?

わるいものにして

襲ねられたおぞましいよる
わたしバスタブにのどひっ掛けてのんじゃった
ぎらぎらのなにもない手摺りに撲ちつけられて
淡くてオーガンジー啜ってる
だからつい心中しちゃう
たぶん
あなたがし損ねたかわいい罰のせいで
まぶしくて厭がるの躾けて
浴室でひき剥がされてしんじゃう
あまい舌で齧られてないちゃう
呪いが肌膚を撫でるみたいに
わたしたち
きもちよかったね

すい星のひび
にせものの春ざかり
はちみつのみずうみ
みつばちのすみか
花が頬づえ

弔いたいのに
睫毛がとろける
から

もうすこし苦しませて
なぞめいてかなしい
淡々とさようなら








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