※真説終了後 両片想い


2人で旅に出てから分かったこと。


ビュティは好きな食べ物は最後に食べる派だ。

最後のとっておきに手を付けるときの彼女は、写真に残しておきたいほど幸せそうな顔をしている。

ちょっと横取りしてみたい気持ちもなくはないけれど、実践したことはない。


あと、入浴後はしっかり髪の手入れをする女性だ。

自分も気に入っている色だからしっかり手入れしたいんだそう。

俺もとても気に入っているけれど、目の前でドライヤーを当てるのは正直目に毒なのでやめてほしい。言えやしないけど。


あと、ウインクが上手にできる人だ。

天気予報や星座占いを見事当てた時なんかに見せてくれるけれど、本当心臓止まるからやめてほしい。でももっと見たい。


それから、絵がすごく上手い。

前の旅からそんな気はしていたけれど、置き手紙なんかに添えられている動物の絵がとても可愛いし上手い。

いつだったか、12色の色鉛筆をプレゼントしたときは真っ先に、全部の色を使って描いたイラストを俺にくれた。

今食べたい物を描いただけだと言うが、嬉しかった俺はまだこっそりと持っていたりする。


それと、意外と心許ない女の子だ。

前の旅ではボーボボさんたちがドンチャン騒いでいたから、必然的に母親的ポジションになっていたし、しっかり者だと思っていた。

しかし、元々末っ子だ。しっかりするのは疲れるのだという。

そんなわけで時折、思いがけないドジを踏む。

買った品物を店に忘れてきたり、電子機器を壊してしまったり。

今までと違った一面を知れて嬉しいし、やらかしたときの彼女の顔は傑作だ。言ったら怒られるから死んでも口にしないけれど。

最終的には相談してくれるから、頼りにされている…ということだろうか。


あ、ときどき駄々をこねるのも可愛い。


あと、思いやりがあってとっても優しい。

ってこれは前の旅から知ってることか。


瞳がとても綺麗だ。

いつも真っ直ぐ俺を見上げてくれるから、最初のころは恥ずかしくて目を合わせることが出来なかった。

最近はちゃんと見える。綺麗な青いガラス玉なんだ。


表情が豊かだと思う。

喜怒哀楽がしっかり顔に表れていて、とても魅力的だ。

この前、俺が怪我をして帰ってきたら、大泣きしながら怒られた。

それだけ心配させてしまったのだろう。もっと強くならないと。

後に聞けばあれは「感情の大渋滞」というそうだ。忙しくて疲れると。本当申し訳ない。


俺が見つけた彼女のいいところ、言い出したら夜が明けそうだ。

新しく知れたことはたくさんあるけれど、まだ知らないことの方が多いんだろう。

だから、今日も俺は願う。


*****


2人で旅に出てから分かったこと。


へっくんは好きな食べ物は最初に食べる派だ。

何でも、幼少期はお気に入りを残しておくと、ポコミちゃんに横取りされてしまっていたらしい。

取ったりしないと言ったが、もう癖なんだと笑っていた。

私はどちらかというとお兄ちゃんから好物を貰っていた側だ。お兄ちゃんはどうだっただろうか。


あと、入浴後は自然乾燥で終わらせてしまう男性だ。

タオルで軽く拭った髪を左右に振り乱す姿は、なんだか大型犬をみているようで微笑ましい。

髪の毛をわしわししてみたい。驚かれるだろうから、やらないけどね。


あと、ウインクが出来ない人だ。

私の真似をしているみたいだけれど、しっかりと両目を瞑っている。

しかも本人は出来ている気でいるのだから可愛くって仕方がない。


それから、字がとても綺麗だ。

よくバトルメモを執っているけれど、へっくんの真面目さが体を成しているかのように綺麗な字を書く。

メモを見つめる眼差しに、もれなくドキッとしたことは内緒にしておこう。


それと、とっても頼りになる男の子だ。

前の旅でももちろん頼りにしていたけれど、2人になってからは益々頼もしい。

ボーボボたちと一緒にいるときと比べて、私の気が緩んでいるから、色々事件が起きたりするけれど、いつもサポートしてくれる。

頼りにしてるからね。


あっ!時々シュンとするのも可愛い。


あと、気遣いができてとっても努力家。

って、これは前の旅から知ってることだね。


瞳がとっても綺麗。

最初のころはなかなか目が合わなかったんだけど、最近よく見えるようになった。

赤色のような金色のような不思議な色のガラス玉だ。


表情を読めない時がある。

喜怒楽は分かるが、哀が見えない。

無理をしていないか時々不安になってしまう。

頼りないし、話を聞くことしかできないけれど、言ってほしいと思うのは我儘かな。

こんな私だけど、彼の力になりたいのだ。

表情といえば、最近照れが読めるようになった。

なんだかこっちまで恥ずかしくなってしまうので、もう少し控えてほしい。


私の知ってる彼のいいところ、言い出したらキリがない。

素敵なところはたくさん見つけられたけど、もっともっと知りたいことがある。

だから、今日も私は祈る。


*****


「ねぇ、ビュティ。」

「なーに?」

「明日の天気は晴れかな。雨かな。」

「う〜ん。どうだろうね。」


「ねぇ、へっくん。」

「何?」


「どんな天気でも、一緒にいれるから問題ないね。」


「…うん。」




いままでも、これからも、


((隣にいられますように。))



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