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いつだったか、オズ君やギルバート君たちがデートしに行ったのは、記憶に新しい。
あの日は、残ったメンバーでお茶会をしたのだが…
正直、彼らだけというのはズルいと感じるのが本当のところだ
だから…最近、彼女――冬夜を独り占めしようと試みているの、だが
どうにも上手く行かない。
「冬夜くnッ―……」
『冬夜、組み手しようぜ。』
『えぇ、いいですよ(微笑)』
ある時は…
「冬夜く―……」
『冬夜、あたしの髪紐無いんだけど…』
『えぇ?またですか…オレも付き合いますから、ちゃんと探しますよ。』
またある時は…
「冬夜kッ――」
『冬夜ーっ!お腹すいたぁ―……お菓子っ!』
『さっき、お昼食べたじゃありませんか…3時になるまで待ちなさい。』
『えぇ―…』
『…んー、もうしょうがないなぁ(苦笑)特別ですよ?』
とまあ………悉く、彼女たち…もとい、色々な人々に邪魔される。
お嬢さまに、オズ君にギルバート君、レイムさんに私が名前も知らないようなパンドラの職員にまで、だ。
ここまでくると流石に…
「キツい、ですネェ。」
『キツいなんて、仕事してないじゃないですか。』
「……びっ、くりしたぁ」
『なに言ってるんですか、気づいてたでしょう?』
嘘つかないで下さいよ、と苦笑いする冬夜が、私の真後ろに立っていた。
本当に気付かなかっただなんて、冬夜には言えないですネ。
「そうだ、ちょっと話しまセン?」
『え?…えぇいいですよ。』
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