孤独な華。 | ナノ

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ナイフの行方



side.嵐詩



『どうするんですか?そのナイフ』


冬夜に言われて、手の中に残ってしまったナイフを見る。
持ち主に返した方がいいんだろーけど…


『返しに行くのもなー。…でも、俺はいらねぇし。』



指の先にナイフをのせて、バランスを取る。


――居場所のないナイフ…ねぇ…



『勿体無いですよ。でも、』


と冬夜は言う。
いつものように笑みを浮かべて



『貴女は、本当に使いそうにないですしねぇ』

『な―』

『え!そのナイフいらないの!?なら、ほしい!!可愛いよね!折り畳み式のナイフ!』


2人でそんな話をしていたら、那都が凄い勢いで会話に入ってくる。



『お、おう。やる。』

『やったー!ありがとう嵐詩ちゃん!!』



あまりの迫力にあげてしまった。…俺のでもねぇのに。

那都は嬉しそうに猿に見せに行った。



『……可愛いか?折り畳み式のナイフが。』

『さぁ…。那都は、少し…人とズレている趣向がありますからねぇ』

『味覚がズレてる保護者サマに似ちまったのか…』

『おい、誰の話だ』

『ヤダ、自覚あんじゃーん。味覚オンチの椿姫サマ』

『殺す』

『どーどー(苦笑)』





那都のコレクションになりました

(他にも色々拾ってるみたいですよ?)
(荷物持ち アイツ決定な)
(ドーカン)




End...?


20131214

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