孤独な華。 | ナノ

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side那都



 吐きそうになってたら、冬夜ちゃんがなんか術をかけてくれたみたいで、一瞬で地上についた。

いきなり浮遊感が消えたと思ったら、地に足がついてて……あぁー……うん…なんってゆうかさ、気持ち悪…っおr(自主規制)



――暫くお待ちくださいv――






あー……げふんげふん。
ちゃんと物陰までいきましたよ。エチケッツ!
(etiquetteな、エチケット。by,嵐詩)

にしても!


『吐いたらスッキリ!』


と木陰から出て、んんーっと背伸びをしたら、そこにはうちを見ている三人の男性。あら、これは……見られてた?ハッズ!うわハズッ!恥ずかしい!!お嫁いけない!



「誰だお前。猿が消えたと思ったら…」


こわ、この人こわ!目が鋭いんだけど…ってゆうか、猿?おさるさん?
そしたら、横のメガネみたいなのをかけた人が笑顔で


「なにが起きたのか、説明してもらえますか?」


って言った。
…なんか冬夜ちゃんみたい。とはいえ…うちもよくわかんないしなー…



『えー……と、うちたち西に旅するコトになってー、観ちゃんに空から落とされてー、うちが具合悪くなってー、冬夜ちゃんが何かしてくれて、地上ついてー、それで吐いてー←今ココ!!』



身振り手振りをつけながら、うちが思い返していたら、紅髪の人が嵐詩ちゃんみたいな呆れた顔でうちを見てて、金髪の人は椿姫ちゃんみたいに睨んできて、メガネみたいなのつけた人は冬夜ちゃんみたいに苦笑いしてた。



『……今……ココ…。』



もう一回、自信なさげに呟いたら、スパーンッとハリセンで頭を叩かれた。イイ音だな、コノヤロー!



『いったい!めっちゃ痛い!なんで!?』


「…三蔵、悟空や悟浄じゃないんですから」

「……叩かなくてはならない気がした。」

「何キャラだ、お前は」



あ、なんかうち1人置いてきぼり感…



『そーだそーだ!!何キャラだ!さんぞー!!』

「テメーに三蔵と呼ばれる筋合いねぇよ」

『叩いたくせに!?』


なんかどことなく、椿姫ちゃんや嵐詩ちゃんに近いものを感じるよ。そしたら、めがねみたいなのかけた人がニコリと微笑み



「それで、気になったんですが、」


とそこらへんをスルーして切り出された。困る!



「西に旅することになったって言いました?」

『ん?うん!うちとー椿姫ちゃんと冬夜ちゃんと嵐詩ちゃんと……あとなんとかぞうって人とごなんとかとごなんとかと…………ちょなんとか?』



名前はちゃんと覚えてない。
冬夜ちゃんたちいるし、いっかーって!
そしたら、三人共怪訝そうな顔で、うちのほう見てきて なんか恐い。うち、変なこと言ったかな…。



「…それってさ…まさかなー?」

「……どうです、かねぇ?」



またうちは置いてきぼり。
……あれ、そーいえば…



『3人こそ、ダレ?』



コテン、と首を傾げて聞けば、慣れてきた冷たい呆れた表情が2つに苦笑いが1つ。



「えー…と、僕は、猪八戒で、こちらは玄奘三蔵、こっちは沙悟浄なんですが…」


八戒さんは困ったように眉を下げてて、うちは意味がわからないから、それを黙ってみている



「僕らも……ねぇ…」


と三蔵さんのほうを見て、三蔵さんは眉間にしわを寄せたままうちを見てる。
だからさ、恐い!



「…他の奴は?」

『多分ね、まだ空の上!』


ニコニコと上をさせば
「なんだコイツただのバカか。」みたいな目で見られる。失敬な!



「そいや、空に落とされてーとかなんとか言ってたっけ」


んなアホな、と悟浄さんが頭をがりがりかきながら八戒さんの方を見てる
八戒さんも困ってるまま
三蔵さんは……もう怖くて見たくないので、触れません(`゚ω゚´)どやああ




「でも、それが悟空消えたのとなんか関係あるわけ?この子がいきなり出てきてさ」

「冬夜という方が、何かしたらしいですから……それが関係あるんだと思いますけど。どう思います?三蔵」

「どうもこうも…この馬鹿じゃ会話にならん。」

『馬鹿じゃないやい!!』

「うるせぇ」



……なんだろう。会ってすぐなのにこの扱い。うち、寂しい。
いや、この扱いはある意味寂しくないけれどもさ…



「あ、そういえば、貴女のお名前は?」

『那都!那都デスッ!』


びしりと手を挙げて言った
そういえば、うちも言ってなかったけーと思い出す。うちだけ言わないのは礼儀知らずだもんね!



「那都さん、本当に空から?」

『オウヨウ!!』

「……」



ジャキッ


おっと、今度は無言で銃を突きつけられました。てへぺろ。三蔵さんこあい…



「んー……実は、僕たちと一緒にいた少年が消えてすぐに貴女が現れたんです。心当たりありませんか?」



八戒さんは、三蔵さんをどうどうとおさえて、うちに優しい口調で言う。イイヒト!


でもなぁ、心当たりと言われても……フム……少し頑張って思い出してみますかっ!



なんだろう……そういえば…
と足元を見れば、うちらの荷物。


ほうほう、つまり…うちと一緒にきたってこと?


んー…思い出せ思い出せ。
うちはやればできる子だって冬夜ちゃんが言ってた気がするし!




……あ、そういえば、上(空)で冬夜ちゃんたちのしていた会話…



――――――…



『…地上のものと交換って形なら、なんとかなるかも…。』

「交換?」

『えぇ、同じ質量くらいのものと那都を入れ替えるんです。そしたら、那都は地上へ…』



――――――…


あぁー…そういえば、そんな会話をうちの横でしていた気がする。
あくまでも気がする。でも、多分あってる。記憶力はいい方だし!割と!名前は覚える気なかっただけだし!まっ記憶喪失なんですけど、私!ヨホホホ
(通じるかわからんネタぶっこむな…by椿姫)



『そういえばね…』


と切り出して、さっき思い出した内容を八戒さん達に教える。

八戒さんたちは、また顔を見合わせて、何か話し始める。仲良いのかなー。



「方法はわかりませんが、わかりました。待っていたらきますか?」



その方達は、と言うから『絶対に来るよ!』って返したら、八戒さんは微笑んだ。


それから少しの間、3人と話した

3人も旅をするってコト。
それが、うちらと一緒かもってコト。
椿姫ちゃん達は、3人みたいだって言ったら
なら、保護者さんですねって八戒さんは笑ってた。




なんかね、わかんないけど
なんとなくなんだけど、悪い人たちじゃなさそうだなって思った。
椿姫ちゃんたちと同じ
よくわかんないのに、落ち着く……というか
うん…良い人たちなんだろうなって!





一足お先にこんにちは!

(三蔵さんたちは悪い人じゃないよ椿姫ちゃん!!)
(……ちょっと三蔵さんは怖かったけど)




End...?


20131104

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