宝物 | ナノ

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もう離さない。




忘れものなんかしなきゃよかった。そうすれば、大好きなあなたの告白されているところ、
みなかったのに。

「あ、の…好きですっ!!も、もしよければ…付き合ってください!!!!」
照れながらその少女は言った。……僕の…大好きな、あの人に。
あなたはこう言った。
「悪いけどごめんねー。俺様、好きな人いるから。じゃ」
そういって、鞄を持って、教室から出て行こうとするあなたを、少女は引き留めた。
「わ、私じゃだめなんですか!?何でもしますから!!」
あぁ、なんて、なんて必死なんだろう。
「うん。ダメ。」
顔を変えることなく、あなたはそういった。
少女は、泣きながら、教室を出て行った。
……きっと、僕でも駄目なんだろう。
忘れものなんかもう、頭の中にはなくて、帰ろうとしていた矢先、
「安心しなよ。俺様、なまえが好きだから。」
と、あなたが言った。つい、
「え…?」
と、声を出してしまった。すると、「出てきなよ。」と、あなたが言った。
言われた通りに出てきた。すると、あなたは、出てきた僕を見て、にこっと笑って、おいで。
と、自分の隣を指した。
僕は行かず、こう尋ねた。
「さっきの…さっきの安心しなよって…その「俺様、なまえしか目に映らないからってこと。」ッ!」
かぁっ、と顔は一気に赤くなる。それを見て、くすっ、と笑うあなた。…ううん、猿飛君。
婆娑羅(ばさら)学園の、イケメン第三位にランクインしている、猿飛佐助。
そんな人を好きになった僕にとってさっきの言葉は幸せすぎるもの。
「だからさ…俺様と、付き合って…?」
僕の手をとって、にこっと笑う猿飛君。
けれど…
「ど、して?僕より、可愛い子はたくさんいるでしょう?」
と、俯いていう。……・・だって、泣きそうなんだもの。


「…………」
猿飛君は、何も言わず、顔をグイっと上げさせた。
「ぅわッ!!え…?な、に?ッ!?んぅ」
そして、キスをした。最初は乱暴だったけれど、どんどん、やさしい、熱いキスに変わっていく。
「んっ、ふぅ…さっ…んっ…ッ!猿飛君!!「好きだよ。」!!…ぇ…」
「もうさ、なまえしか、目に映らないんだよね。だから、他の子なんて、どうでもって、え!?」
泣いてしまった。嬉しくて。
「っぼ、僕、もッ好きです…」
「!!っ」
「わッ!!」
抱きしめられた。


もう離さない。




終わり。



oyzoyzoyzoyz.

あぁ、すいません。


→お礼文

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