黒子のバスケ | ナノ

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「赤司くん、誕生日おめでとう」
「ありがとう、名前」

小さめのケーキと並べられた食事。
4本だけ立てられた蝋燭には灯りがともっている。

「さすがにこの大きさで16本は無理でした…」
「気にすることはないさ、十分嬉しい」

ふわりと撫でられる頭。
本日12月20日は赤司征十郎の誕生日。
四本の蝋燭は赤司の背番号が4番であることに由来している。

「…それにしても、驚かないんだね」
「毎年豪華に祝ってくれるからな、何年一緒にいると思ってるんだ」

こつん、と小突かれる額を抑える名前。
2人でしか食べないご飯、小さなケーキ。
いつからか立つ蝋燭は4本になっていた。

「あとね、これプレゼント…っ」
「ありがとう…ねぇ、名前。一つ我が儘を言っても良いかい?」

丁寧にラッピングされたプレゼントをテーブルに置く。
そのままぎゅっと名前を抱きしめて。



「名前が、欲しい」
「赤司、くんっ…?」
「ずっと黙ってたけど、もう無理みたいだ。…好きだよ名前」

ほんのり赤く染まる赤司の顔が視界の隅に見える。
心臓がさっきよりうるさくなって、顔に熱が集まるのを感じる。

「あっ、かし、くん……」
「名前は、どう?僕のこと、どう思って…っ!?」

赤司の唇を塞ぐ名前。
顔を真っ赤にして、ふるふると背伸びをする。

「す、きっ……好き、だよっ」
「…本当に?」
「好きじゃなかったら、ずっと一緒になんて、いないよっ…」

はっ、と笑う赤司。
ぎゅっと繋いだ手、ちゅっと触れる唇。


「…料理、食べようか」
「うん、いっぱい食べてねっ」






――ずっと、名前の料理が食べたい。
――本気にするよ、それ。
――してくれて構わない、僕が君の一生にいる事が僕の望みだからね。


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