黒子のバスケ | ナノ

それはつまり本気の証拠

『あーりんのほっぺは〜?』
「ぷにっぷにー!」

清志の家でデートをしている、はずなのに。
昨日買ったDVDがあるからと言って見始めたのは、アイドルのライブDVD。
清志がアイドル好きなのはもちろん知ってる、けど。
こうして目の前でみると…まぁ、少しは複雑である。

「やっぱあーりん可愛いわー。な、名前もそう思わね?」
「…そーですね。可愛いんじゃない?」

彼女の前で軽々しくアイドルに向かって可愛いなんて、普通言わないって。
流石に…イラっとする。
そっぽを向いてスネていると、後ろからギュッと抱きしめられる。
テレビはいつの間にか消え、画面は真っ暗になっていた。

「…何よ」
「怒った?」
「…別に」
「…ごめん、あーりんが可愛いのは確かだけど…さ。俺にとってはお前のほうが何倍も可愛いっていうか…さ。」

いきなり何を言い出すのかと思えば…。
流石にちょっと恥ずかしい。
そのまま清志は私の髪の毛にキスしてみたり、耳を甘咬みしてみたり。

「…ちょっ、清志…」

服の中に滑り込んだ手に思わず反応する。
冷えた手が少しくすぐったい。

「…つめたっ、…ひゃっ!」
「…うっわ、今の声反則…、なー続き、シよーぜ?」
「…DVDは見なくていいんですか、あーりん推しの清志くん」
「いつでも見れるからいいんだよ、お前の方が先」

ちゅっと、触れるだけのキスを唇に落とした清志は少しだけ。
いたずらに笑っていた。

prev / next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -