黒子のバスケ | ナノ

この関係は秘密の秘密

※年齢操作あり
氷室先生×名前


****


先生、誕生日おめでとう。
と直接言えるのは、何時になるかな。

「先生誕生日おめでとう!」
「先生、はいプレゼント!」
白衣を着た英語の先生、本名氷室辰也。
昼休み、廊下の真ん中にできた人だかりの中心にいる先生は慣れたような対応で女の子たちをあしらう。

「ありがとう、気持ちだけ受け取るよ」
そう言ってこっちに来た先生は、小さな紙切れを私に渡す。

「それ、敦に渡してくれないかな?すぐ職員室行かないといけないんだ」
小さく私がうなずけば、よろしくと言い残して階段を降りていく。
先ほどの女の子たちの取り巻きはいつの間にか消えていて、廊下には私1人だった。


放課後、配って欲しいプリントがあるから保健室まで来るように。
と名前に伝えて、よろしく敦。

紙には綺麗な字でそう書いてあった。
先生が配るようなプリントは、保健室にはないのに。


****

「せーんせっ」
「あぁ、ごめんね呼び出して」
机で仕事をしている振りをしている先生はこちらへ駆けてくる。

「先生、いいかげんむっくんをカモフラに使うのやめませんか?」
「敦は俺の親戚だから、一番信頼できるんだよ」
そう言いながら、カシャンとドアに鍵を掛ける先生。

「先生、ここ学校だって…。っばれちゃうよ?」
「大丈夫、もう帰ったことになってる。車だって今日は学校に停めてない」
「…相変わらず用意周到だね、先生は」
カーテンが全部閉まっているのを私は確認して、先生に抱きつく。

「…辰也、誕生日おめでとう」
「ありがとう、名前」
2人っきりの時だけ、呼べる名前。
最近忙しくて、2人っきりになれなくて、ずーっと我慢してた。

「ねー、辰也」
「なに?」
「トリックオアトリート」
明日はハロウィン、少しぐらい悪戯をしても大丈夫だろう。

「お菓子は無いな…」
そう言って私をひょいっと持ち上げる辰也。
ちょっとびっくりしたけど、何が起こるかわかっているようなものだから、暴れはしない。

「んー、じゃあ悪戯していい?」
「いいよしても、その代わりお仕置き」
ベッドにぽふりと降ろされるのと同時に辰也からのキスが降ってくる。

「お仕置きは嫌…かな。
…辰也、誕生日おめでとう。」
ありがとう、の言葉を言い掛けた辰也の唇は、私からのキスで塞いだ。

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