※会話文中心です。誰が喋っているかはインスピレーションで感じ取ってください。
「…っあー、いずい…」
いつものメンバーである11人が揃っていた談話室の空気が凍りついた。
蘭丸が何気なく言ったこの一言が事の発端だった。
「…黒崎さん、その…いずいというのは一体…?」
「まさかランラン、また何かに目覚めたの?」
蘭丸以外(正確には蘭丸と藍とカミュ以外)は口をぽかんと開けて驚きの色が隠せていない。
「あ゛?てめーら何いってんだよ、いずいっつったらいずいだろ」
当の本人、蘭丸は何くわぬ顔でスコアを読み始める。
「…ねぇトキヤ、いずいって何…?」
「待ってください、聞いたことがあります。今思い出しますから…」
音也はトキヤに尋ね、翔と那月はともに頭を抱え、真斗とレンと嶺二は談話室にある本をひっくり返してその語源を突き止めようとしていた。
「はぁ…キミ達は一体何を学んで生きてきたの?それぐらい常識だよ」
「まったく…この愚民どもが。それぐらい日常で生きていればわかるで…」
「思い出しました!!!!」
カミュの言葉を遮るようにしてトキヤが立ち上がる。
どうやら先ほどまで悩んでいた答えが出たようだ。
「で、イッチー。いずいってなんなんだい?」
「いずい、とは………アマドコロの別称です!」
・・・・・・・・・・・。
「いや、アマドコロってなんだよ!!??」
「いいショウ、アマドコロっていうのは…」
「そっちの説明はいらねぇよ!!No thank youだよ!!」
「ねぇ翔ちゃん、そのアマドコロさんってきっとユリ科の…」
「だからアマドコロの話じゃねぇよ…!!!!」
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