妖狐×僕SS | ナノ

残念、一等賞!

「さぁ、回して回して!」
「…ねぇ残夏、これなに…?」
「ん?あだ名たん専用の僕仕様くじ引き〜☆」

…目の前にある大きなガラポン。
周りに置かれたぬいぐるみや雑貨。
ガラポンの傍らにはご丁寧に賞の景品が書いてある。

「ねぇ、この特賞の商品おかしくないかな…」
「なんで〜?【夏目残夏】だよ、僕でしょ〜?」
「残夏が景品っておかしいでしょ!」

まず自分を景品扱いする残夏に腹が立つのと、
この突発的な状態を飲み込めないことに腹が立つ。


「ほ〜ら、早くま、わ、し、て☆」
「ん…1回だけね」

ガラガラと用意されたガラポンを回せば出てきた玉の色は金色。
これはまさか…特賞…とかないよね…。

「んーー。残念、一等賞!」
「普通金色が1番上の賞なんじゃないの!?」
「誰もそんな事言ってないよ〜☆んとねー、一等賞は…」


ため息をつきながら景品リストを見る。
一等賞ところには…女の子のような字でこう書いてあった。

「欲しい物を手に入れられる券…?」
「欲しい物を手に入れられる券〜☆」


…アバウトすぎてまったく趣旨がわからない。
欲しい物って地球とかでも手に入るのかな、そういう…こと?


「…これなんでもくれるの?」
「僕があげられるものならね、地球とか世界征服とかはできないけど(笑)」
「ふーん…じゃあ残夏」

私が欲しい物は最初っから決まってる、
もちろん私の大好きな………


「残夏が欲しい」
「……もう、仕方ないなぁ。もともと僕はあだ名たんのだって…」
「いいから!」


たまには残夏が私を独り占めするんじゃなくて、
私が残夏を独り占めしたい、どっちにしろ独り占めしてるんだけど。










「ねぇ、残夏ー」
「ん、なぁに?」
「私の事好き?」

唐突もなく答えがわかるような質問を投げてみる。
でも返ってきたのは予想外の答え。

「ん、好きだよ〜?世界中で一番好き」
「…いつもそんなこと言わないくせに」

いつもは「わっかんな〜い☆」とか「どうだろうね〜☆」
みたいなことしかいわないのに今日の残夏はやけに素直だ。


「あだ名たんがせっかく素直になったんだから、僕だって素直にならなきゃ…ね?」
「なに柄にもないこと言って………っんぅ!?」


突然の残夏からのキス、甘くてでもどこか強引で。
幾度と無く角度を変えて重ねられる唇に私の頬はもう真っ赤。


「もう、すぐ顔真っ赤になるんだから〜」
「だ、だって残夏が…!」
「すきだよ、名前」


不意打ちの告白、不意打ちの名前。
残夏、不意打ちは反則だって。。




「私だって好きだよ、残夏。
ずっとそばにいて」





「うん、いるよ。僕はずっと名前のそばにいる」







――――――――――――――――――

はい、初残夏はこんなにぐだぐだです。
いつもあだ名でよぶ残夏が突然名前呼びになったら萌えるなぁっ
ていう突発的な思考。


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