Gift | ナノ
!『雪空』×『恋々』
!七星様サイト連載コラボ小説
!『雪空』主人公デフォルト名:紺野昴



黒子達誠凛はキセキを会得した海常、秀徳、桐皇、陽泉、洛山と合同合宿の真っ最中で、お手伝いで海常から黄瀬の恋人である名前が来ていることからモテたい、彼女が欲しい面々からは恨みがましいオーラが漂っていた。

そんな空気を一遍させたのは紫原の何気ない一言だった。

「黄瀬ちんはいいよね。俺にも彼女いるけどそう会えないから羨ましいし」
「「「えぇぇぇえぇぇぇ!!?」」」

黄瀬には名前がいることは知っていたがまさか紫原にも彼女がいるなんて桃井を含むキセキ以外誰も知らなかった。
特に陽泉レギュラーなんて信じられないと言いたげな表情を浮かべ、絶叫を上げている。

「我儘で餓鬼臭いお前に彼女がいるなんて信じられねぇ…」
「いたとしても相当物好きな女アルね」
「アツシが一つのモノ…ましてや一人の女の子に此所まで執着するなんて相当夢中なんだな…」
「ちょっと!それってどーゆー意味なワケ?!」

福井や劉、果ては相棒の氷室の言葉に不服げな表情を浮かべている。

「紫原っちに彼女がいるのは本当っスよ!
名前と俺、紫原っち達の四人で出掛けることも何度かあるんス!」
「涼太君の言う通りだよ。この前も遊びに行ったんだ」

黄瀬と名前が言うのなら間違いないだろうが、未だに信じられないらしい。

「だったら実際に来て貰えばいいんじゃねーのか?
そしたらアンタ等も納得するし。テツ、紺野に来れるかメールで聞いてみろよ」

青峰が言った言葉に黒子が頷き、携帯電話を取り出してメールを打ち始めた。

「でもこーちゃん、来てくれるかな?」
「確かに紺野の通っている学校は特殊だからな」
「短い期間であのカリキュラムをこなすんだから仕方ないよ」
「何々?紫原の彼女さんは専門学校生なの?」

桃井、緑間、名前の会話に興味を持った高尾が疑問をぶつけたが黒子の携帯が鳴ってそれは遮られてしまった。
どうやらメールの返信のようだ。

「黒子っち。昴っちからメールの返信来たんスか?」
「はい。今月の課題は終えているそうなので大丈夫だそうですよ」

どうやら紫原が愛してやまない恋人は来れるらしい。

「・・・で?どんな女なんだよ。紫原の彼女って」
「こーちゃんはテツ君の幼馴染で帝光バスケ部が誇る、きーちゃん達の相手も出来た活発なマネージャーだよ!」

桃井の言葉に一同はどんなゴリラ女なのかと疑ったがそのイメージは見事に覆される。




次の日、紫原の彼女がどんな少女なのか陽泉バスケ部メンバーはそわそわしていた。
その少女は桃井と名前の二人が迎えに行っている。
暫く待っていたら声が聞こえ、一斉にその方向に顔を向けると紫原は顔を輝かせ、残りのキセキも顔を綻ばせた。
どうやらお目当ての少女が来たらしい。

「今回はアイツに僅差で負けた・・・!」
「次は勝てるよ!頑張って。こーちゃん!!」
「紺野さんをそんなに熱くさせるライバル君を一回見てみたいね」

名前と桃井に話している少女、紺野昴こそ他人に執着しない紫原が愛する彼女だ。
紺色の長い髪と瞳、中性的な顔立ちに白い肌をした名前や桃井と並んでも劣らないかなりの美少女と一同は思った。

「あ、あの女子が紫原の彼女か!?」
「超美人じゃねーか!敦には超勿体ないんじゃね?!」
「ちょ、誰アルか!ゴリラ女なんて言った奴は!!」
「本当に綺麗な子だ。アツシが夢中になるのも分かる気がするな」

一同がそう話していたら名前と桃井に連れられた私服姿の昴が彼等の前に立たされた。

「さぁ皆さん!この子がムッ君の彼女、こーちゃんこと紺野昴ちゃんです!」
「そして芸能専門学校に通う未来のアイドルだよ」

桃井、名前の紹介で名前は礼儀正しく頭を下げた。

「久し振りですね。昴さん」
「変わらず人事を尽くしているようでなによりなのだよ」
「こうして来たんだから久々に相手しろよ。鈍ってんじゃねーよな?」
「元気そうでなによりだよ。学園生活は充実しているかい?」

キセキが昴の周りに集まって仲間との再会を喜んでいるのを一同は見ていた。
でも紫原の彼女である昴に興味がある面々は彼女に挨拶をしようとするが・・・。

「ちょっと!俺の昴ちんを変な目で見ないでくんない?
特に室ちんは昴ちんが妊娠しちゃうから近付いちゃ駄目!!」

目敏い紫原が昴を後ろから抱き締めて牽制する。
この言動からキセキと名前以外は敵と認識されたようだ。

「敦君。女の子は男の子が近付いたくらいで妊娠はしないってば」
「するの!昴ちんをお嫁さんに貰うのは俺なんだから!」

突然の公開プロポーズに周りが固まり、昴が顔を赤くして俯くが紫原はお構いなしに昴を強く抱き締める。

「二人が挙げるのなら洋装ですね」
「なら今後が安泰するよう、大安日に式を挙げるのだよ」
「じゃあ私がこーちゃんとムッ君のためにウエディングケーキ作るね!」
「さつき、死人が出るからソレは止めとけ」
「一生に残るような式の作るバックアップは僕に任せて欲しい」
「感動のスピーチは俺と名前に任せて欲しいっス!」
「涼太君!まだ結婚は早いし高校生じゃ出来ないってば!!」

相棒までも警戒するほど紫原は昴に夢中だと思い知らされ、キセキと名前以外の面々は黄瀬&名前に続くリア充を増やしてしまったのではないかと後悔したのかそうでないとか。

  巨神兵のウワサの彼女
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七星光瑠様のサイト復活企画にて僭越ながらリクエストさせて頂きました!
『雪空』主人公のライバル、トキヤがこっそり出ていてそれすらもニマニマしていました←ただの不審者
七星様、本当に有難う御座いましたw

20131006