巡ッテ廻ッテ乙女ト青 | ナノ
!真斗・レン→銀魂(主人公の前世)世界

ソレは、突然だった。
何の前触れも無く、降り立った異界の土地に酷く動揺した。


「うぉぉおおっ!?
どっから湧いて出やがったてめーら!」
『!?』
「もしかしてストーカーか!?
ストーカーなんてあの眼鏡クノ一だけで充分だっつーの!!」
「スト・・・っ!?」

目の前で絶叫するのは幼馴染と似て非なる銀色の髪をした男。
服装は変わっており、着流しの下には漆黒のインナーにズボン。
変わった服装だと思うがそれも一瞬だ。
此処は何処なのか、神宮寺も分からないのだろう珍しく動揺しているのが分かる。

「聖川、お前の仕業か?」
「それは俺の台詞だ、お前何か知っているのか?」
「おいおい銀さん放って仲良く会話ですかぁ?
不法侵入で訴えんぞコノヤロー!」

くわっと怒る銀髪の男の台詞の一部に真斗とレンはたまらず突っ込んだ。

『コイツと仲良くなんかない!!』
「・・・・・・同時に同じ事言ってんだから仲良いの何者でも無いだろ」
『・・・・・・・・・・・・』

見ず知らずの人間に太鼓判を押されたことに激しく否定したくなったのだが、又重なる事を思うと二人は沈黙するしかなかった。

御曹司組in銀魂世界。
前世の主人公と邂逅させてみたいと思ったんだけど最初に出会ったのは何故か彼。
・・・本当に何故。



「・・・分かりにくい」
「何が・・・ああ今流行のスマートフォンか」
「ずっと気になってたんだけど何処がスマート?
やり方が全然分からない・・・」
「・・・まぁ今までのとは大分違った仕様だからな」
「ただでさえ面倒臭かったのに更にメールするのが面倒臭くなった」
「・・・お前はメールよりも電話派だったからな。
で、何処が分からないんだ?」
「全部」
「・・・・・・」

管理人も電話派。
そしてスマホを使いこなせない人種です。



「ねぇマサってさー・・・草薙と幼馴染なんだよね?」
「一十木・・・何を今更?」
「いや、だってさーよくドラマとか漫画であるじゃん?
男女の幼馴染が子供の頃にー『大きくなったら結婚しようね!』って、」

「けっ・・・!?」
「何その反応!?え、まさか本当にした事があるの!?」
「っ夜風で頭を冷やしてくる!」
「えっ!?ちょ、マサ今雨降ってるよ、風邪ひいちゃうよー!?」

王道のネタ(笑
そんな事があったのかもしれないし、無かったのかもしれない。
ゲスト様としてはやはりあった方が良いのでしょうか・・・?



「そういや草薙の特技や趣味って何かあるのか?」
「・・・特技に趣味?」
「因みにトキヤは楽器全般弾ける事で、レンはダーツやサックス、俺はヴァイオリンと空手だ!」
「オチビちゃん、勝手に人の分まで言わないでくれる?」
「全くです」
「うっ・・・良いじゃねーか!間違ってねーだろ?」
「そういう問題ではないでしょう」
「だーっ!今はそうじゃなくてだな!
草薙!何か無いのか?!」
「話を逸らしたねオチビちゃん・・・」
「・・・・・・はぁ」

「・・・特技と言えるかは分からないけど・・・」
『・・・けど?』


「岩や鉄板を真っ二つに斬れる」


「それなんて斬岩剣ですか!?」
「頑張れば突っ込んできた車を真っ二つに斬る事も出来る」
「出来るかぁ!!」
「沖田君が出来たんだから私に出来ない筈がない」
「誰だよ沖田って!?」

『・・・・・・・・・・・・・・』

本当の事しか言ってないのに信じて貰えない主人公と只管突っ込む翔と沈黙したトキヤとレンの図。

文中にある沖田君は勿論彼の事(笑
車云々の件はミツバ編の事です。沖田と真斗の声は一緒なんだよね。
・・・キャラが違うだけで印象もやっぱり変わるんだなぁ。



!時間軸:幼少期

「・・・真斗随分機嫌が良いわね、気持ち悪い位に」
「一言余計だ!
・・・全く。確かに俺は今機嫌が良い」
(見れば分かる)
「友人が出来たんだ」
「・・・・・・・・・あ、そう」
「俺より一つ年上なのだが色々な事を知っているのだ」
「・・・・・・」
「そして外国の事にも詳しくてな」
「・・・・・・良かったわね」
「ああ!」

名前を知らなかっただけで実はレンの事は真斗から聞いていた主人公の図。

第3章前の会話。
多分真斗・レンの初対面から間も無い頃かな。



「・・・ダイエット?」
「そうなんです灰音さんは細いですしそんな言葉には無縁だと思いますが、普段何をされているのか聞かせて下さい!」
「・・・」

呆気にとられる灰音、詰め寄る春歌。
ずっと続くかと思われた奇妙な沈黙を破ったのは灰音だった。

「とりあえず最初から説明して頂戴」
「灰音さん、今何月ですか?」
「(・・・馬鹿にしているのかしら)二月ね」
「そうです二月といえばチョコレートですお菓子を食べたくなる時期なんです!
この前体重計に乗ったら・・・乗ったら・・・!」
「・・・乗ったら?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」(ガクガクブルブル)
「・・・わ、分かったもう良いわ(太ったんだ・・・)」

乙女の禁句に灰音は潔く身を引いた。
そして考えること数瞬。

「・・・別に何もしてないけど・・・」
「細い人は皆そう言うんです!」
(本当の事を言ったのに・・・!)

どうも我が家の春歌ちゃんは暴走しがちのようです(汗
何故こうなった?(真顔

20150527