ママがあこがれた黄色いジープ
ゴミ捨て場でひしゃげて忘れられた

ママの伯母さんはいつまでも若く
かっこよくジープを乗り回してた
颯爽と まっすぐな道を

長い髪翻すその後ろ姿を
ママはいつも目で追ってた
いつか自分も黄色いジープに乗ろうって

そして念願のイエロー・ジープ
ママの後ろ姿は伯母さんと同じ
長い黒髪はあたしのあこがれになった

イエロー・ジープはあこがれの色
煙を吐き吐き 空へと走る

ママの黄色いジープ 暑い夏の日に
ぐしゃぐしゃになって燃えた
ママも炎に包まれて消えた

炎天下の高速道路
無傷のトラックと黒焦げのイエロー・ジープ
シュールなショート・シネマみたいに

イエロー・ジープは幸せの色
煙を吐き吐き 空へと走る






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