nameと僕は幼馴染だ。僕は彼女のことを誰よりも知ってるし、彼女以上に僕のことを分かってる人間がいないことも知っている。
遊ぶのも、喧嘩をするのも、全部手加減なしでいいのは気が楽だ。
nameは僕が喧嘩に、あの力を使うとズルいと言って怒るけど、普段はよくやって見せてとせがんでくる。
モノをふわふわ浮かせたり、ジュースの色を変えたりするとすごく嬉しそうにするし、羨ましそうにする。
こんな力、あっても良いことなんてないのにね。
(色の変わったジュースは味もおいしく変わるらしい。nameが欲張って全部飲んでお腹を壊していた、バカだね)


「だからね、name」

いわないけど
僕は君がけっこう気に入ってるんだよ
僕を怖がらないから。
name以外に友達なんていらない。nameが欲しがってる家族も、僕はそんなに欲しくない。nameがいるなら。いらないんだ。

「ねえ、name」
「むにゃ、……しらたきだけはいや」
「しね」

でも、深夜1時に人を呼びつけておいて自分は爆睡してるこいつをベッドから叩き起こしたって、別に僕は悪くないよね。

(え、……おばけ!)
(僕だよほんとバカきらい)
 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -