――って何をしているの私。
自我を取り戻してからはただ青くなるばかりである。
「…なまえ」
「…はい」
「離れろ」
「はい!誠に申し訳ございませんでした!!!」
この場で土下座するわけにもいかず、ズサーッと離れてからは腰直角90度の謝罪をして見せた。
「おいトラファルガー!JKに抱き着いて貰っといて何でこんな深々謝罪させてんだ!!むしろテメーが深々お礼しろ!!」
「黙れ変態。」
「何だと…?この素敵なおじさんに向かって変態とか言いやがったか…今!?」
「なまえ。」
「無視すんな!!」
私は恐る恐る腰を伸ばし、ローさんを見た。
「今すぐに帰れ」
「…」
(やっぱり…。)
「…帰りません。ちゃんと、理由を聞かせてもらえるまでは。」
ローさんに会ったら突き放されることくらいわかってた。
だけど私は本気だ。
ちゃんとローさんの話を聞くって、この行動のわけを聞くって、そう決めてここまで来たのだ。
ローさんは目線を私からヤマトさんへ向け、そしてもう一度私を見た。
諦めたように溜息を吐いて、ローさんは小さく口を開く。
「聞いて逃げたくなんのは、お前の方だからな……。」
「…?」