さっきから視界に入るなまえと、男二人のテーブルがどうにも気に入らねェ。ぜひ潰しに行きたい。注文品を取りに教室を出たローは不機嫌だった。

「よう、調子どうだ?」
「あぁ?」

不機嫌なローの機嫌を更に損ねたのはホスト装束の池山だ。(どうやらホストが気に入ったらしい)
看守帽の下から凄まれて少々慄いた様子の池山だったが、すぐに挑戦的な表情をした。


「俺とお前、どっちが人気か勝負しようじゃねーか!」
「興味ねェ」
「商品は……なまえサンでどうだ」

ローの動きが止まる。

「勝敗は個人の収入で決める。より多く注文させた方の勝ちだ」
「…」
「でもアンタ午後からしか入ってねーみたいだし?俺も午後からの収入って事で」
「やるよ」
「え?」
「午前中の収入は、テメェのハンデだ」

にやり、ローの笑みに池山は頬を引きつらせた。

「後悔するなよ」

ローはトレーに乗せたオーダー品を片手に、池山に背を向けた。
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