「覚悟しろ!トラファルガー・ロー!今日の朝ご飯は目玉焼きぞ!早く起きねば死刑にするぞー!」

がばっと身体を起こし目を瞬かせるローの前で、なまえはケラケラと笑った。おはようございます、ローさん!とびきりの笑顔だ。

「…何だ今の」
「え、何言ってんですか!昨日ローさんが話してくれたジャン船長の物真似ですよ」
「バカだな」
「うわ」

腕を引かれてそのままローさんの上にダイブ。肩に腕を回されて可笑しそうに笑うローさんは朝の光をうけてキラキラしていた。

「極悪海賊ジャン・ギャラックスは、目玉焼きなんて言わねぇだろ」

腕の中で、そうでしたか、と唸るなまえの額を指先で弾いて起き上がる。

「起きるか。死刑にされちゃ、たまらねぇ」
「ふふ、なまえキャプテンの目玉焼き、早く食べに来てくださいね」

パタパタ足音を立てて部屋を出ていくなまえ。その後ろ姿を暫く眺めてから、のんびりのびをした。
タンスに立てかけてある刀を鞘から抜き出してみると寝起きの自分と目があった。
隈が少し、薄れちまった。



「学園祭?…何だそりゃ」

こんがり焼けたソーセージにフォークを突き刺しながら訪ねた。

「もう直ぐ学校の行事でやるんです」
「催しか…」

ふむ、と考え込んだローは、先程手入れをした刀に目をやった。

「一分間に何人殺れるか競うのか?」
「イヤそんな恐ろしい催しじゃないですから!」
「じゃあ何だ」
「うーん…単純に言えば、各クラスで出し物をして、その収入を競うんです」
「つまらねぇな」
「そうですか?始めてみたら結構楽しいかも知れませんよ」

まあ、ローさんのしてきた冒険に比べれば学園祭なんて屁みたいなもんだろうな。(いや屁よりもっとこう……げっぷ的な)
とにかく今日はその出し物を決める日だ。皆のテンションがいつもの倍程度になっていることは言うまでも無いだろう。
またローさんが不機嫌にならないことを願うばかりだ。
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