「暇だよ。暇だよね。うんとっても暇。ということで」
私は後ろに置いておいたシルクハットとマイクを装着して椅子の上に飛び乗った。

「これから寮対抗クイズ大会を始めようと思います!!」

イエーイ!ドンドンパフパフー!と一人で盛り上がったなまえは、多少温度差のある面々を見下ろした。まあ気にしないけどね。だって私が楽しめればいいから。

「えーグリフィンドールからは、ハイ!ジェームズ!シリウス!リーマスの三人が出場です。イエーイ!」
「ねえなまえ。優勝賞品は確かリリーと一日デートだよね?嘘じゃないよねそれ」
「スリザリン相手に遅れはとらねぇ!」
「僕は課題があるんだけど…まあ少しならいっか。なまえ、後でお菓子を献上してね」
「なかなかやる気に溢れておりますグリフィンドールチーム!」
私は反対側に並べた机の方に身体を向けた。

「スリザリンチームは、セブルス!ルシウス!そしてレギュラスです!」
「帰らせていただく」
「帰る」
「帰りたいです」
「おーっとこちらはあくまで帰宅をご所望の様子!でもなまえチャン聞こえなーい」

スリザリンチームから盛大なブーイングを受けつつ、私は第一問と書かれたプラカードを掲げた。


「クイズ内容は『日本についての知識』第一問!デーデン!」
「それも口で言うんだ。」

『第一問:日本で一番高い山は』

「こちら早押しとなっております!手元のボタンを」ピンポンピンポンポンポンポン!!!「何だよお前らやる気満々じゃないか」

「あなたが簡単すぎる問題を出すからでしょう!…だろう。」
「じゃあ最も早くボタンを押したシリウス君。」
「エベレスト」
「最悪だー!!」
ピンポン!
「はい、ではレギュラス君」
「富士山ですね。」
「大正解!スリザリンチーム一点獲得〜!!レギュラス選手、兄に向けてドヤ顔です!シリウス選手屈辱〜っ」
「シリウス君問題きいてたかい?」
「悪い。」
「この駄犬が」
仲間達にも責められてクゥンと沈んだシリウス。
少し可哀想だけど第二問に進もう。

「第二問」
全員ちゃんと聞く姿勢だ!何こいつ等結局ノリノリかよ!

「デーデン!日本史の超初級ゴロ合わせ!1192(いいくに)作ろう――?」

ピンポーン!

「はい、ではセブルス」
「聖徳太子」
「残念」
「ちっ」

ピンポーン!

「ジェームズ」
「東京!」
「残念!時代錯誤!」
「チクショウっ」

ピンポーン

「はい、ルシウス!」
「マグル撲滅」
「卿か!!あ、やべ。――ヒントは1192年です」ピンポーン!「はいリーマス!」
「鎌倉幕府」
「正解!年号で分かるとか天才かおまえ!グリフィンドール1点!」


カマクラばくふって何?さあ。雪じゃね?みたいな会話をしているスリザリンチームの秀才達もかわいいもんだが、問題を続けよう。

「ではこれが最後の問題です」
えー何でだよ早いよ!と、やっぱお前らノリノリじゃないか。


「最終問題!デーデン!楊貴妃、クレオパトラに次いで三大美女と呼ばれた日本人女性は」

ピンポーン!!!

「うわ、全員同時だ…仕方ない。ではセーノでどうぞ!」

「「「小野妹子!!」」」

「イッツ・ボーイ!!!」

クイズ大会
1242421hit ホグワーツ組で日常の一コマ
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