ミーンミンミンミン 「あぢい…」 「5,4,3,2,1…ハイおわりー。交代」 「…」 「シカトしてんなブス」 「誰がブスだチューリップ」 「煩ェ早く退け干物女」 「鼻の18歳になんてこというんだ」 「変換おかしいだろ。…力ずくで退かされてェか」 「暴力ノンノン」 「うぜェ」 げし 「いやん」 「気色わりぃ。……あ゛ー…ぢい」 「ひどいよキッド…世の中にはレディファーストという素敵な言葉が存在するのに」 「どこがレディだよ」 「胸を見るな変態」 「見てねえしどうでもいい。」 「早くそこ替われよぉ…」 「っせぇな。3分交代とかほざいたのテメェだろ。1分もねばりやがって」 「ケチー、はよクーラー買え」 「テメェが買え」 「買ってもキッドは部屋に入れてやんない」 「おまえんちのばーちゃんに入れてもらう」 「そう来るか…」 後ろでブーたれているのは俺の幼馴染、兼、恋人。 幼馴染期間があまりにも長かったせいで素が丸出しの会話になってしまうのは否めねェ。が、こいつにはどうしても変えてほしいことがいくつかある。 ひとつ、人の部屋にベランダから入ってくること。 「一階に降りて靴を履いて玄関を出てチャイムを鳴らして玄関から入って二階に登る手間が省ける」 「めんどくさがりすぎだろ」 「いいじゃんスイカ持ってきてやったんだし」 そのスイカも、こいつがベランダからベランダに飛び移ったその拍子に、壁にしたたかに打ち付けられて粉々だ。 「テメェの所為でベランダが果汁と種だらけだ」 「しかたないやん…飛んだんだよ。スイカもスカイを…さ。ぷすっ」 「死ねようぜェ」 「恋人に死ねとは何たることだぁ……はい3分」 「…」 「シカトしてんなノーメイク」 「テメェもな」 「もういいわ。怒った。こーなったら」 二つ目 「…退け」 俺のあぐらの間に座ってきたなまえ。 「キッドがどけばいいよ」 「重ェ」 「うそつけ軽いだろ」 「暑ィ」 「あたしは涼しー」 「…」 キャミソールとショートパンツってお前誘ってんだろ。 こいつに持ってほしいのは危機感だ。 否が応でも分かる肌の柔らかさやうなじの白さに耐えるのがどんだけ辛ェか。…ああ、頭いてェ。 「あー…ぢぃね」 「…おお」 「あとでコンビニいこ。アイスかう」 「ああ…」 「クーラーほしい…」 ミーンミンミン 「……いらねぇだろ」 アクアブルーと君の夏 920920hit 幼馴染で恋人なキッドと夏の日 ×
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