何でスリザリンなんかに入っちゃったんだろう。私。あの腐ったとんがり帽子め。公正な判断しろっつーのよ。私のどこが陰険根暗狡猾スリザリン肌!?意味わかんないんですけど。いつか燃やしてやる!

「おい、なまえ」
「何よこのすっとこどっこい」
「なっ!」

突然の暴言にビックリしちゃったらしいのはスリザリンで王子だなんだともてはやされているドラコ・マルフォイだ。いやお前なんてバツフォイでいいだろ。とこの前イライラしすぎて面と向かって言ったら凄く怒られた。まあ私も怒ってたから何という事も無いんだけど。

「相変わらず口が悪いな。それでも女か?」
「何の用なの」
「僕は君に親切心から注意しに来てやっただけだ」
「親切心…そんなもんあったのね」
「馬鹿にするな!――お前は最近グリフィンドール連中と仲良くしすぎだ。止めた方がいい」
「あのそれもう100回目なんですけど」
「そんなに言った覚えはない」
「うそ、盛った。20回くらいだった」
「ああそのくらいは言ったかもな。とにかく、あいつらと仲良くするな」
「バーカ」
「なっ」
「ウンコ」
「レディがそんな汚い言葉を使うな!」
「だってマルフォイがいけないんじゃん!私の友達制限したりして!お前はスリザリンか!」
「そうだ!僕はスリザリンだ!そしてお前もそうだ!」
「そうだった」
「ほんっとーうにバカだな」
「デコに馬鹿とか言われたくない!」
「デコは関係ないだろ!」

憤慨したマルフォイとにらみ合うこと18秒。お互い息を整えて会話再開。

「あのさ、そんな事言うけどマルフォイ、アンタこそどうなのよ」
「何?」
「あたしには他の寮の奴と絡むなって言ってるくせに、自分どうなのって聞いてんの!」
「僕がいつ」
「昨日!ハッフルパフの子に告白されてんの見ちゃったんだから」
「!」
「一昨日はレイブンクロー」
「そ、」
「1週間前は確か…アレ?」
「おっ、まさか」
「あのレッド&ゴールドの素敵ストライプネクタイはどこの寮だったっけかなー。」
「…」
「…」
「…」
「このチャラ男!!」
「違う!勝手に寄って来るだけだ!」
「あーはいはい自分モテますアピールね」
「大体なんでお前は毎回僕の告白シーンを見てるんだ!!」
「あたしの行く先々にあんたがいるからでしょうが!正直言っていーい?ものっそい不快だわ!」
「僕だってお前がポッター達と話してるのを見るのが不快だ!」
「ポッター達はいい奴よ!」
「何だと?」
「スリザリンの私とも友達になってくれたもん!」
「そんなのっ、僕が友達になってやる!」
「ハァ?マルフォイには他にいっぱい女の子のオトモダチいるでしょ」
「お前がいいんだ!」
「ふうん、そう、わたしが」

そこで言葉を止める。
え、何コイツ。
…私と友達になりたいの?

「…冗談だけどな」
「くたばれ!」
「僕はお前なんかと友達になりたくない。ただ、あいつらと話されるのはいやだ」
「っっっ自己中大魔王!じゃあいい!あたしザビニと仲良くする!」
「それも駄目だ」
「もうううう!何なのよ!何なら満足なの!」
「僕の隣にいろ。ポッターともザビニとも仲良くするな!僕以外はだめだ!分かったか、バカ!返事は!」
「…、」

YES or YES

800000hit 好きだけど素直になれないドラコとヒロイン