卯月様より
おめでとう
「三成!合格だ!」
まだ寒さが残る、ある朝の事。
突如鳴った携帯の着信音に驚き、誤って通話ボタンを押してしまった。
「……うるさい…しね…」
専ら、朝には弱い三成の反応は最悪で、寒さも得意としない為かまだ眠そうにベッドに潜る音がガサガサと聞こえる。
「死ねはないだろう!今日くらい褒めて欲しかったのに!」
三成から吐かれるいつもの罵倒も今の家康には大したダメージを与えることはない。
季節はまだ冬に近い春の始まりで、鼻を赤くして笑う家康の顔が容易に想像できた。
「直ぐに帰るから、ご馳走作って待っててくれ!」
「朝から迷惑電話をかけてきた上に何を言っている…」
おかげですっかり目も覚めてしまった。
三成は起き抜けに部屋の暖房をつけ、窓辺へと足を運ぶ。
「いい加減切るぞ。風邪引く前に帰ってこいバカ狸が」
返事を待たずに電源ボタンを押し会話は途切れた。
カーテンを開けると眩しい朝日が部屋中を明るく照らし、昨夜、家康と眠れずに遊んでいたテレビゲームが片付けもせずに置かれていた。
「貴様が眠るまで付き合ってやる」
三成は家康の緊張を汲み取り、そう言って一緒にゲームをしていたのだが、いつの間にか自分だけ先に寝てしまっていたようだった。
ベッドに入った記憶もないことから、おそらくは家康が抱きかかえ運んでくれたのだろう。
そして家康は眠れないまま、合格発表が出される今朝早くに志望校へ向かったに違いない。
三成はそんな事を考えながら、少し散らかった部屋を片付け冷蔵庫へと向かう。
庫内から卵と彩りのよい野菜を取り出し、慣れた手つきで調理を始める。
今から作っても間に合わないかもしれないけれど、彼ならきっと喜んでくれる。
喜んで、笑って、「ありがとう」と言ってくれる。そして優しく抱き締めてくれる。
私も今日くらいは照れずに「おめでとう」と言おう。
そう思ったが、やはり恥ずかしくて言えそうにもなかったのでオムレツのふわふわ卵に「おめでとう」とケチャップで書いてやった。
[end]
う、う、卯月様ぁ!!
三成が作ってくれたオムレツは私の腹の中です!
むしゃむしゃ(^q^)
三成がこんなんして待ってたら、むしろその三成をぱくりですね!!
むしゃむしゃ(^q^)
というか卯月様をがぶりですね!!!
むしゃむしゃ(^q^)←
本当、どうしましょうこの胸のときめきWW!
お忙しい中、こんな管理人の為に素晴らしい小説をありがとうございました!
これからもよろしくお願いします(^O^)
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