未知の食材を試食したトリコが、その食材の作用で子どもになってしまった。




…と聞いて駆けつけたココとサニーが見たものは、世にも恐ろしい光景だった。




「こまちゅ!ぎゅ〜して、ぎゅ〜!」


「またですか?もお〜トリコさんは甘えん坊しゃんですねぇ〜!はい、ぎゅ〜」


「や〜!もっとぎゅ〜!」


「うふふ、これ以上はむりですってばぁ〜」




スイーツハウスの特製ワタアメソファーで、いちゃいちゃべちゃべちゃと抱き合う二人を発見したココ&サニーはこれ以上ないほどのドン引き顔だ。


それと言うのは簡単な話で、子どもになったと聞いていたトリコの外見がなにひとつ変わっていなかったから、だ。


「あ、ココさんにサニーさんも!来てくれたんですね!」


こちらに気づいた小松が、パァっと顔を輝かせる…が、その体は、2メートル30越えの大男がすりすりと抱きついてほとんど見えない。


「…や、やあ、小松くん!その…トリコが何やら大変だって聞いたからね…」


まあある意味ヘンタ…いや、タイヘンなのは一瞬で把握したけども。


「キモいし!」


ブルブルと震えるサニーを宥めるように、手で留めるココ。

「おいちゃんたち、だれだぁ〜?」



きょとん、とした無邪気なまでのトリコの視線に米神が痛んだ。




「つまり………子どもの姿、ではなく」




精神が子どもになってしまった、というわけらしい。


痛むこめかみを抑えながら、なんとか建設的な意見を出そうとココが口を開く。

「…さしあたって重要なことはまず、」

「キモいし!!」


鳥肌全開で涙ぐむサニー。


「泣くなって!サニー!…重要なことはまず」


意外とメンタルが弱いサニーをいなしながら、めげずに事態の打開案を練ろうとするココだったが


「おいちゃんたち、こあ〜い」


ぶちっ!


「僕はオジさんじゃない!」

「俺はジジィじゃねーし!」



背筋に悪寒を生じさせるトリコの甘えた幼な声に、我慢がきかずサニー共々ぶちキレてしまった。



「ウワァァン!こあいよぉぉ〜!!」


「あの…お二方、子どもの言うことですから…」


困った顔で、しかしトリコをかばう親(?)馬鹿丸出しの小松に



「「これのどこが子どもなんだい(し)!!!?」」


四天王二人の突っ込みが華麗に炸裂したという─。













「ひっく…ぐしゅ…こまちゅ〜!いーこいーこして〜(;O;),」


「ハイハイ、トリコさんいーこいーこ!(*^_^*)」


「こまつくん…(ToT)」


「この世の終わりだし…(/_;),」












…その後、トリコの治療の為にココとサニー、再生屋の面子などが活躍したが、元に戻すのに相当な時間を要したという…。








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