/いちまいにまい 学パロ (あ、シャー芯折れた) カチカチとシャーペンを押しても芯が出て来ない事を確認し、幸村は心の中でため息をついて、窓の方に視線をやる。歴史ある女子校の授業はとても静かで、普段は集中している所なのに、どうしても他人事のように思えてしまう。歴史があるといっても校風は自由で、隣校に比べてしまえば大した偏差値でもない学校だと、彼女は考えているが。 己に色気もへったくれも無いと自覚しているが、それでも恋人がいるという事実は幸村を不思議な気分にさせた。しかも恋人は隣の進学校に通っている上、それなりに頭も良いし、大層女子にモテるらしいという噂も耳に入っている。 果たしてこんな自分が彼と釣り合うのかと悩み、勘の鋭い彼に見破られてしまった事がある。彼は呆れた様子で「そんなもの考えても無駄」と一蹴し、さすがの幸村も拍子抜けしてしまった。 何だかんだでまあ、付き合ってからはかなりの月日が経っている。幸村は教師の目につかないように、机の中で携帯を開く。 (向こうはテスト前だって言ってたから、部活は無かった筈) なるだけ短く打って、すぐに送信ボタンを押した。待ち合わせ場所はいつも決まっている。学校の境にある大きな桜の木である。 (居なかったら一人で帰れば良いだけだし) 秋の季節にセーラーはほんの少しだけ肌寒く感じる。 しみじみそう思いつつ、幸村は友人の誘いを断りながら校舎の階段を降りて行く。友人には未だに彼氏がいる事を内緒にしていた。今後打ち明ける予定ははっきりしていない。 校庭には枯葉が大量に散らばっていて、ざくざくと革靴で踏む音が耳に入る。 (ホントに気付いてなかったら、それはそれで笑えるけど) 授業中にメールを送るのは初めてだった。真面目な性格の彼が果たして気付くのか、もはや運次第だろうと幸村は苦笑する。 校門をくぐり例の場所へと着いたは良いが、彼女の予想は正しく、桜の木の下には誰も居なかった。想定内だと踵を返し、携帯を開くと "受信ボックス:1件" 送信者 石田三成 件名 Re: 本文 今いく かえるなよ 「ふふ、」 幸村は文面を見て、耐え切れずに笑った。 「待ったか」 「いいえ。さっき此処に着いたばかりですから」 「いつの間にメールが来てて驚いた」 「何となしに、一緒に帰りたくなりまして」 「何だそれは…」 互いに帰路につきながら、三成はふと思い出した様に幸村を見た。 「お前達の学校、再来週文化祭だろう」 「ええ」 「その……行っても、いいか?都合が悪いようなら、」 「ぜ、是非来て下され!一緒に回りましょう」 幸村の屈託のない笑顔に、三成も気分を良くしたのかそっと手を繋ぐ。幸村はほんのりと頬を赤く染めながら、誤魔化すように木の葉が飛ばされる様を目で追っていた。 /opium か弱きを求む逆転Ver R15 "てにとりて見ればうるはし" 男(おのこ)の着物を纏わせたのは死んだ親の情けによるものか。 三成は景色を眺めながら物思いに耽っていた。 「子飼いの子が子飼いなど」と親友に笑われてしまったが、縁側で危なっかしい足取りで駆け回る子供の前では暢気なものだった。 親元を離れ幼い小間使いとして過ごしていた彼だが、今ではすっかり背も伸び精悍な顔つきに変わり、武将としての地位についている。とある日、彼は主君からあるものを賜った。それは今は滅びし名家の血筋を引いた一人の子供で、嘗て秀吉が行った子飼いと同じで、側仕えとするか愛玩とするかは自分次第で決められる。 「弁丸」と名乗る子供が少女だと気付いたのは、三成が子供を如何様にして側に置くかが概ね決まった頃だろうか。肌恋しく思っていた晩に、無邪気に懐いて来る弁丸を衝動が働いて裸に剥いたのが切欠だった。弁丸の瞳は爛々と輝いて、三成を捉える。まるで遠い昔の自分を思い出してしまう程に、綺麗な色をしていた。 ふと現実に戻り再び縁側へ視線を送れば、しゃがみ込んだ弁丸が黄朽葉色の花弁を近づけ、すんと匂いをかいでいた。客観的に見ても、大して手入れもしていない割には美しい草花が庭を彩っている。 「その花は身体に悪い。」 三成がそう言うと、弁丸は弾かれたように振り向いて首を傾げた。 「その花から出る粉は人をおかしくさせる。お前の親は、それのせいで動けなくなった」 弁丸は手にしていた花弁をそっと離すと、袴についた土を払って立ち上がる。塀の向こうを眺めたのは、遠くにいるであろう親を思っているせいだ。 「親元に帰りたいのか」 弁丸は背を向けたまま答えない。だが三成としてはそれで十分だった。最初から帰る場所があれば、そもそも此処に来る事は無かったのだ。 三成の予定では、弁丸が一人の女として成長した暁には、妻として迎え入れるつもりでいる。親の存在が風化し、いつかは自分の足で歩めるようになる。それまでは自分に甘える事は許そうと、彼は考えたのだった。 /夏の幻覚 夜這いネタR18 幸村の破廉恥ログアウトしてます 風一つ通らない暑い真夜だった。 懐に手を入れずとも、滲んだ汗が寝着にじっとり張り付くのが分かる。家康は乱れた髪をかきあげると、襖の向こうをそっと見つめた。 隣は幸村が眠る部屋だ。 前線に立つ歴とした武将なれど、具足を外せば一介の武家娘でしかない。自分の居城に招き入れる様になってからは、武将としてではない彼女の顔を目にし、興味から瞬く間に恋へと変わってしまった。 一皮剥げば、幸村も一人の女。どう足掻いても男に頭脳や力で適う訳が無いと、彼女もよくよく理解している。戦に負け辱めを受けようが、仕方の無い事だと割り切ってもいるだろう。 (……夜這いたい、) あの襖を開いて、いきなり眠る体を封じれば幸村も驚くだろうが、行為を要求すればどうなるのか。一国の主からの要求であれば、立場が下の彼女はそう簡単に拒否はできない。 体がひとりでに動くみたいだと、家康は心の隅で思う。襖を静かに開けば、三歩先に幸村が布団をかぶり横になっている。ぐっすり眠っている様だった。足音を立てず幸村の元に近付き、遠慮なく布団を捲る。 同様に暑かったのか襟元は緩められていて、豊かな谷間が視界に飛び込んだ。家康はごくりと唾を飲む。隠すように被さり、脂汗の浮いた肌を舐めるように検分した。女性特有の甘い香りがして、家康の中心が熱くなる。 「ハァ…幸村……」 無骨な手が幸村の襟を掴み、左右に広げられる。現れた桃色の頂に、とうとう耐えられなくなった彼はそのまま貪った。 「ん……」 幸村が身じろぎ、うっすら瞳を開く。それでも家康は構わなかった。 「きゃっ……と、徳川どの、」 家康は乳房を片手で持ち、引っ張る様に頂を吸い上げた。ちゅぽん、と音を立てながら、片方の乳房も弄る。幸村は訳が分からず顔を真っ赤に染める。 「徳川殿、左様な戯れは…」 「真田……否、幸村…お前が欲しい」 (この手を止めようとしないのは、儂に逆らうのを躊躇っているからだろう?) 幸村は羞恥を隠せなかった。 「まさか貴殿が…某を望まれるのですか」 「ああ」 「……待って下され」 彼女は起き上がり、背を向け締めていた帯を外し束ねていた髪までも下ろす。予想外な光景に家康は驚いた。向かい合った二人はやがて唇を重ね、褥に倒れた。 「はぁ、はぁ、幸村、はぁ、好きだ、好きだ」 「あ、徳川殿、ぁ、ぁ、」 激しく律動しながら家康は幸村の腰をがっちり抱え込んだ。幸村の柔らかな肢体が行灯に照らし出される。現実のように思えば、夢に微睡んでいる気がする。至高の幸せを手に入れた人間は、最早夢であろうがどうでも良くなるのかも知れない。 翌朝には、彼はいつもの様に朝支度を終えた幸村と話をしているのだ。 /彼らは狡猾 政+家+三→幸(性別どちらでも) 台詞のみ ギャグ且つ下品なのでR18 ケース1 政宗 「幸村ー、久々に抱いていいか」 「なっ、またでござるか!破廉恥も大概にして下され」 「Ah、後でいくらでも手合わせしてやっから」 「誠にございまするかっ」 ケース2 家康 「真田、今晩……だめか?」 「嫌にございます。某の体が保ちませぬ」 「真田、」 「………」 「……………さなだぁ」 「くっ一回だけですぞ」 ケース3 三成 「伽の相手をしろ、拒否は無しだ」 「申し訳ないが今回は休ませて下され。佐助にもきつく言われましたので」 「もしや私が相手だと不足か」 「い、いえその様な事を言いたい訳じゃ」 「ならば黙って閨に来い、来るまで待つ」 「………」 「…佐助、薬をくれ。いつもの」 「まーたぁ?お盛んも程ほどにしなきゃね」 「俺だって抵抗はしているさ」 もどる/とっぷ |