聞いてくださいよ、私にはちょっと好きな人がいたんです。でもその人には彼女がいたので、すぐに諦めてしまいました。そんな軽く傷心中の私には毎日を生きる糧が必要でした。

「沖田、坂田先生と服部先生どっちが格好良いと思う?」

「あの保健医は?」

「無理無理。タイプじゃないもん」

「ずいぶん上から目線ですねい」

「ねえ、どっち?」

「銀八はうざいからブス専の方にしやす」

「服部先生ってブス専なの?」

「ありゃあ生粋でさあ」

ちょうど良い生きる糧誕生です。別に付き合うどうこうってわけじゃないのです。ちょっと寂しくなった毎日に刺激を与えたいだけ。

「それで、刺激は生まれやしたか?」

「全然」

つぎ