根岸とブス専教師はデキてると思う。あのこそこそした感じ。薄気味悪。

「教師と生徒の禁断の恋。どう思いやすか、土方さん」

「生憎、そういうAVは持ってねえからな」

「ほんと、死ね土方」

根岸も運が良いと思う。いいなあと思ったら、即、出会いの手がやってくるなんて、とんだ御都合主義もいいところ。あの教師も教師だ。何で突然。俺にはおおよそ一生解らないことだろう。

午後、廊下を歩けば地べたにしゃがみ込む銀八。

「何やってんでさあ」

「最悪だ」

「何がでい」

銀八は背後の教室を指差し俺に合図を送る。少し隙間が開いている扉は国語科準備室の扉。中には、根岸とブス専教師。

「何で。何でよりにもよって俺の根城で逢い引きしてるわけ。ていうか何であの二人エロい雰囲気なわけ。もう誰も信じられねえ」

「そんな落ち込みなさんな。あの二人肩組んでるだけですぜ」

しかも、根岸は嫌そうな顔をしていた。

「俺はこんな気持ち悪い覗きの趣味はありやせん。行くぜ、銀八」

あの二人はどこまでいくんだろなあ。

「銀八」

「…何だよ」

「根岸ってブスですかねい」

「だったら俺こんな悲しんでねえよ」


まえ