少女A




目に映る保健室の白い天井が虚しくて仕方ない。だってしょうがないじゃん。あんな、めちゃめちゃかっこいい河合君を目の前にしたら、あんな発言も口から飛び出ちゃう。無理なの、私緊張しすぎると、とんでもない事口走っちゃうタイプだから。

でも、半分本気で半分嘘だった。もし河合君がそれで良いと言うなら私はそれでも構わない。私に魅力なんてないのだ。だからせめて河合君を本能的に猿にすることしか私には出来ない。怖かったな河合君のあの目。

「何やってんだ根岸」

げ、変態先生。この人顔色悪いしなんか弱いし怖いしすごく、物すごく苦手だ。

「ちょっと余韻に」

「何の」

「恋の」

「…それより河合を知らないか。さっきまで居たんだが」

「あぁ、なんかえっと」

「なんだ」

「といれ的な?」

「は?」


つぎ