やばいよ、やばいよやばいよ。のだめさん出川の真似はやめてくださいよ、目の前で寝そべる男は、まるで滑車で走るハムスターの私を笑いながら指さしている。うるさいよ馬鹿。
裸の男は、名前は、名前はB作、かっこ仮。昨日一夜を共にした男B作、これは確定。
「やっちゃったよね?」
「俺たち?やっちゃいましたよ」
しれっと言い放たれた言葉に私はひどく狼狽える。酒のせいとはいえ、私にすれば非常に面倒な事態なのだ。
「彼氏いました?」
「いる」
鶏の目覚めさながらに怒鳴り散らせば、加勢のつもりか私の携帯が鳴り響く。B作は許可を取るでもなく携帯を拾い上げディスプレイを見る。
「オリハラ…まさか、この人が彼氏っすか?」
「あは」