たまには、


素直になってみようかな























『天火って格好良いよね』



ブフォッ


幼馴染みの突然過ぎる発言に天火は飲んでいたお茶を思い切り噴き出した






「ちょっ、ま、え?今何か幻聴が聞こえたような…、天華ちゃん悪いけどもう一回云ってくれる?」


『だから、天火って格好良いよねって…』

「幻聴じゃなかったアァアアア!何!?何なの!?急過ぎてわけわかんないんだけど!?」


あまりの天火の反応に天華は顔をむっとさせる



『褒めてるのにその反応はどうかと思う』

「お前こそどうしたんだ!?いつもそんなこと云わないだろ!?」


確かにいつもの天華はどちらかと云えば天火を貶すことの方が多く、褒めることなどめったにない

一体彼女に何があったのだろうか一一
























「で?お前は何が目的なんだ?」

少しすると落ち着きを取り戻した天火がさっそく今日の天華の発言について問いただす


『目的なんてない。ただわたしがそう思ったから天火に伝えただけ』

それの何がいけないの?と、首を傾げる仕草がなんとも可愛らしい

その仕草に天火は口元を押さえながら悶える



やべぇ、いつもの天華とのギャップがありすぎて俺死にそう…
これも惚れた弱みか一一一





そんな天火にさらなる追い討ちがかけられる





『いつもは恥ずかしくて云えないんだけど、わたし天火のこと好きだから』






「………」


真正面からの告白に天火は何秒か固まった後、茹蛸のように顔を真っ赤にして云った




「俺も…、好きだ…」




その返事に天華は今までで一番嬉しそうな顔を天火に向けた





その顔反則だろ


可愛すぎっ







天華にしてやられた天火は照れ隠しにその小さい体を抱きしめた







end





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