2 油断していた。というしかなかった。 レッドに会うためシロガネ山を登っていたのだが、危険な場所だとわかっていて、でも今まで通りなんとかなると思っていた。 それがいけなかった。 今や手持ちのポケモンはピジョット1匹。吹き付ける吹雪と目の前のリングマに視界がブラックアウトしそうだった。 「逃げるぞ、ピジョット…!」 一か八かで空へと逃げる。空に舞い上がった瞬間意識を保っていられなくなって、俺はピジョットに倒れこんだのだった……………………。 ♂♀ 「お嬢様、少々よろしいでしょうか?」 「なに?私はこれからご飯作るんだけど」 はやくしてね、という蒼の少女の望む通りに青年は一言で済ませた。 「家の前に“コイツ”が降ってきたのですが…」 |