6 ユギは俺の頭を撫でながら「お嬢様のことですが…」とポツリポツリと語り始めた。 「お嬢様の姉君も同じ様に…いや、むしろ姉君の方が重度の病気?なんですかね?そんな感じなんですよ。 決して、治らない訳じゃないんですけどね」 「治るのか!?」 「治る確率がとんでもなく低いだけです」 どのくらいかと言いますとー0.00...と数えはじめたので、0が5個続いた辺りで止めておいた。 「奇跡でも起きない限り無理じゃねーか…」 「奇跡は起こすものですよ。お嬢様も」 多分君の為なら奇跡くらいいくらでも起こせると思いますけどね。 ユギは俺の頭から手を離し笑った。 |