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メイと出会って早半年。最初はジムをこっそり堂々と抜け出していたんだけど、途中からメイに会いに行く時間ってのが決まるようになった。


チッチッチッ。



チッチッチッ。



チッチッ
「そんなに見たって時計ははやく動きませんよー」



「は、見てねぇよ」
「見てますよ。親の仇見てるかのように見てますよ」
もうこれだからウカレトンチキは
これだから色気付いたガキは
これだから彼女持ちは
やれやれ、と肩を竦めるジムのトレーナーたちの言葉に、とりあえず一つだけ反論しておく。



「別にメイと付き合ってるわけじゃねーし…」



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