13 たまに、 「たまにでいいですから、お嬢様に会いに来てもらえませんか?」 「メイに?」 はい。とまた困ったような笑顔を向けてくるユギ。 「お嬢様は、寂しがり屋なんです」 私たちでは“友達”にはなれませんから。 下を向いて、ユギは言う。ユギにとって、キョウヤにとって、メイはどのような存在なのだろうか。じゃあそのメイにとっての俺は? 「いーよ、別に」 気付いたときには口に出していた。訂正‐する気もなかったけど‐させる時間を与えずユギは俺に笑顔で礼を述べた。 「一つ聞きたいんだけどさ」 「なんでしょう?」 「ユギって男?」 「そうですが」 女みたいなんだけど。 |