!学パロ
!ブルーノ女体化





「隣のクラスの背が高い子、何て名前だっけ」
「ブルーノ…だった気がするけど」
「そうそう、その子。男子よりも背が高いし女には見えないよねぇ。いつも男とばっか居て、なに媚びってんのって話」
「でもプラシド君と付き合ってるって噂だよ?」
「えー! 私プラシド君のことかっこよくて結構気に入ってたのにあんな男女に盗られるとかショックー」
「あはは、私もー。他にも周りに男はいるくせにねぇ。…あ、チャイム鳴ったから行こうよ」
「そだね」



 話をしていた女子達が消えたのを見計らって廊下の死角に隠れていたブルーノは大きな溜め息を吐いてずるずる引き摺るように壁から床へ尻餅をついた。購買に行ったついでに寝不足らしい遊星の為に牛乳を買って戻ろうとしてみれば、まさかこんなことを陰で言われていたなんて。身長のことは幼い頃からあったから慣れていたけれど恋人についてはこれが初めてだった。
 プラシドは性格に幾らか問題はあるが顔が整っているので、ジャックに劣りはしてもそれでも高い人気があるのは彼女として誇らしい気持ちでいる。でも薄々不釣り合いなんじゃって思ったりもしていて劣等感がなかったと言えばそれは嘘になった。そのうえであんなことを言われてしまえばこれ迄保ってきた想いが崩壊して苦しくて堪らないから、場所とかは一切気にせず今すぐにでも泣きたかった。こういう時、トイレの個室でというのが定番なのだろうが生憎教室と教室の間にあるので授業中の今は教師に見つかり叱られるのが落ちなのは目に見えている。どこで浸るか重くなった思考を動かしていると浮かび上がった景色は一面の空。そうだ、屋上があったんだ。考え付いたならもう足は速い。階段を探して一番上まで登り、鍵が厳重に掛かった扉を前にして立ち止まる。
「開かないドアは開けるのみ。…ごめんなさい先生!」
 持参していた針金を鍵穴に挿し込みがちゃがちゃと動かせばブルーノの腕ではそれは呆気なく開いてしまう。ドアノブを回し、一歩踏み出せば北風が凍みて身震いをする。こんなとこ見つかったら何かしらの処分はあるんだろうな、と思いながらぺたりとコンクリートに正座した。





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だんだん一話で終わる気がしなくなってきたので没


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