桃太郎オビト

「むかーし昔、あるところにお爺さんと人造人間がいました」

「お婆さんじゃないの?」

「お爺さんは昼寝、人造人間は地下道へ行くと」

「川じゃないの?」

「死にかけた男の子が落ちていました」

「桃じゃないの?」

「『これは面白いことになりそうだ』と人造人間は男の子を持ちかえりました。男の子はオビトと名乗りました…」

「ええ……」

「オビトはすくすくと怪我が完治していき、ある日人造人間から知らせを受けてオビトは『仲間を助けに行く』と言いました」

「唐突過ぎる…」

「オビトは上着を持って悪い忍者を倒すため旅立ちました」

「きびだんごじゃないの?」

「旅のお供は人造人間です」

「それ道中じゃなくて家にいた奴だよね……」

「しかし、オビトに待ち受けていたのは愛する人の手によって死を選んだ恋い焦がれた人でした…」

「まさかの三角関係…」

「そう…悪い忍者に利用されていると知っていた彼女は、里を守るために自ら死を選んだのだ。オビトは絶望した…そんな忍の世界にな」

「桃太郎どうしたんだよ…」

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