『わーらあっちゃう』
知「とーきだって」
『泣いちゃいそーな』
知「とーきだって」
撮影も終わり2人で歌を歌っていると、侑李が髪をさわってきた。
『んー?』
知「名前の髪、いじっていい?」
『いーよ』
知「よし!」
『可愛くしてね』
知「りょーかーい」
そう言い私の後ろに立って、髪をいじりはじめる。何だかくすぐったい。
『ふふっ』
知「何笑ってんの」
『なんか侑李に頭さわられると気持ちいい』
知「僕の心が優しいからだね」
『え?』
知「え?」
有「あー!知念と名前がいちゃついてるー!」
ドアの方を見ると私たちに指を指している大ちゃんと、涼介、圭人がいた。
今のシーンを見て、どこがいちゃついてるように見えたんでしょーか。大ちゃんよ。
『大ちゃん、人に指さしちゃいけないのよ』
知「そうよ、ママに習わなかったの」
山「ごめんなさい。私が不甲斐ないばかりに…」
岡「凉子のせいじゃないさ、俺が…」
有「え、何これ」
4人で大ちゃんで遊んだ後、侑李がまた私の髪にふれた。
それを見た大ちゃんと涼介も私の頭に手を伸ばし、わしゃわしゃと乱暴に撫でてきた。もうこれは撫でると言うのか、というくらいに。
山「ぶっ」
有「もしゃもしゃ…っ」
『くっ…』
わしゃわしゃってしてきた奴らにもしゃもしゃって笑われた!
『けいとー!チビーズがいじめる!』
知「あれ、僕も?」
『変な髪型にしようとしてたの知ってるんだから!』
知「えー」
山「確かに変な髪型だった」
有「おもしろかった」
『もうみんな嫌い!』
岡「名前はどんな髪型でもかわいいよ」
王子降臨。今ちょっと王子様が見えた。いや、見えている。
『けいとー!』
岡「おっと」
抱きついた私を受け止めてくれた圭人。かっこいいね!紳士だよ!英国紳士!
『圭人、結婚しよう』
岡「いいよ」
有「ちょーと、ちょっと!ダメでしょ、それはダメでしょ」
『なんでよ』
八「あー!圭人と名前がいちゃついてるー!」
有「あれ、デジャヴ?」
さっき聞いたような気がする言葉を発して、光くんはドアの所に立っていた。
『あ、皆終わったんだ』
八「ちょっと圭人!名前から離れろ!」
岡「俺が抱きついてるわけじゃないのに…」
『じゅーだーいはーっぴょー!』
薮「何?」
伊「いきなり?」
森「重大発表ぽくないね」
龍太郎、生意気になったね…
『私、圭人と結婚することに決めたの!』
「「「………」」」
高「はぁ?」
中「うそでしょ?」
八「名前!うそだよな!?」
山「圭人?考え直せ」
有「そうだよ、圭人ならもっといい人が…」
『おい、そこのチビ2人』
どさくさに紛れて私に対して失礼なことを言う大ちゃんと涼介。
どういうこと!ファンに謝れ!私にだってファンはいるんだからね!一応アイドルだし…
森「名前ちゃん、冗談なんでしょ?」
『もちろん、私誰とも結婚する気ないもん』
高「!?」
伊「!?」
岡「!?」
森「!?…じゃあ早く言わないと大変なことになるかもよ。光くんとか有岡くんとか山ちゃんとか」
光くんは今も、嘘だ!嘘だと言ってくれ!と騒いでいて、大ちゃんと涼介は圭人の結婚相手について熱く語り合っていた。
意味わかんない。特に大ちゃんと涼介。
『うん、私も思ったよ。今まさに…』
知「光くんが…」
『あのね皆、てかそこの3人。冗談だよ?』
八「え?」
有「そんなこと知ってたよ」
山「わかってなかったの光くんぐらいでしょ」
なんだろう。大ちゃんと涼介の言葉が勘にさわるのは。
薮「名前、圭人。もうそんな冗談言うなよ」
『うん…?』
岡「はーい」
中「薮くん、心配だったんだね」
伊「1番不安だったのは、薮かも知れないね…」
心配性
( 結局はみんな、心配なんだよ )