□第16話
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まだ少し寒さの残る季節。まだ日も昇らない早朝に、奏は目を覚ました。
仕事がたくさんある割に、彼女の生活リズムはきっちりしているため、目覚ましをかけることなくその時間に起きられる。

隊士たちの食事作りの担当をしている奏は、そろそろ食堂に行かねばと思い、身体を起こす。……いや、正確には起こそうとした。

しかし、不思議なことに身体は全く動かず、奏の頭は軽い混乱状態に陥った。


これが世に言う金縛り?


そんなことまで考え、どうにか身体を動かそうとする彼女を何かが圧迫する。


「っ!?」


そして、彼女は見た。


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