□攘夷戦争時代での戦闘
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「白夜叉の首を上げろ!!」
その声と共に押し寄せる天人の軍勢。それを見た銀時は、彼の目的を阻んだ長谷川に掴みかかって吠えた。
「って、どうしてくれんだ!変わんねーどころか、未来はもうお終いだァァァ!!」
「未来ならもう変わったさ。だから俺はここにいる。お前の救ってくれた未来から、こうしてまた懐かしいアホ面を拝みに来たんだ」
その言葉に銀時の動きはピタリと止まり、オウム返しに呟く。
「俺の救った、未来……?」
呟いた途端、突然起こった爆撃によって天人の群れは吹き飛ぶ。思わず息を呑む銀時の耳に聞こえたのは、馴染み深い声だった。
「そう、だから僕らはここにいる。アンタが取り戻してくれた平和な未来を――」
『ぶっ壊すために』
振り返った銀時の目に映ったのは、未来に置いてきたはずの新八と神楽、そして定春だった。
「銀さんが自分の命を賭して僕らに未来を繋いでくれた。だったら、僕らは」
「その未来で銀ちゃんを取り戻すネ!」
「ワン!!」
驚きに目を見張っていた銀時は、その台詞で少し冷静になったようだ。真剣な目で彼は言葉を紡ぐ。
「てめえら、そんな真似できると思ってるのか。俺たちだけで……」
「出来るさ」
銀時の声を遮るように言ったのは、新八の声でも神楽の声でもなかった。
「お前はもう、一人ではないのだからな」
今度は違う声が言い、新八と神楽の背後に『万事屋』と書かれた幟が次々に上がる。
「呪われた過去だろうと未来だろうと、ここには、万事屋がいるんだから」
そう言って長刀を持つのは、病床に伏せたはずのお妙だった。白詛にかかったことなどまるでなかったかのように、彼女は銀時の記憶にある、いつもの彼女に戻っている。
そして、彼女の背後には、近藤、土方、沖田、山崎、桂、エリザベス、九兵衛、東城、さっちゃん、月詠といった銀時と深く関わりのあるメンバーが揃っていた。更にその後ろに、真選組の隊士たちや柳生一門、自警団百華のメンバーも控えている。
「てめぇら……」
「約束しましたよね?」
銀時がその声に振り返ると、そこにはたまがいた。そして、彼女は続ける。
「あなたの想い、その魂は……私がきっと届けるって」
「たま、お前……!」
言いながら、彼女の持っている時間泥棒の頭部に気付いた銀時は、たまが時間泥棒の正体であることに気付いた。
たまはサッとモニター付きのトランシーバーを取り出すと、それを銀時に見せる。
ザザッと一瞬砂嵐が起こった画面は、すぐに映像を映し出した。画面いっぱいに映し出されたのは、源外である。
『おい、銀の字!俺の贈りモンは届いたか?お前たちは呪われた過去も未来も、全部乗り越えたんだ!』
そこまで言うと、源外は背後にいたお登勢に無理矢理どかされる。
『銀時、アンタの立っているそこは、もうレールの続いた明日でも昨日でもありゃしないんだよ!』
怒鳴るように言った後、お登勢はふっと笑みを浮かべて言った。
『ただの――かぶき町さ。……さっさとケリつけて家賃返しに来な!』
すると、ぐいっとお登勢を押しのけ源外がモニターに映り『ツケもな!』と言い放ち、今度はキャサリンがそれに割り込んで『土産もな!』と言い放つ。そして、モニターは再び砂嵐を映して消えた。
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