□銀時VS魘魅(五年後銀時)の後
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銀時が魘魅の身体を木刀で貫いた。
魘魅はフラフラとよろめきながら、背後の階段に腰掛け、顔に巻きついた包帯のように長い呪符を少しずつ剥いでいく。そこにあった顔に、銀時は絶句した。
その顔は、見間違えようもない。――自分の顔だったのだから。
魘魅は語った。自分は五年後の銀時なのであると。
そして、彼の口から語られる衝撃の事実に、銀時は言葉を失くし、ただ話を聞くことしか出来なかった。
白詛が広がった原因までを話した魘魅は、木刀で貫かれた自らの胸に手を当て、自嘲気味に笑う。
「あいつと――奏と同じ死に方するなんざ、これも因果応報ってやつか」
その言葉に、銀時は奏の死に関して、目の前にいる自分が何か知っていることを悟った。
「おい、奏はなんで死んだんだ!?」
「……白詛の大元が自分であることに気付いた時には、何もかも遅かった。浸食されつつある自我を辛うじて保ち、奴を道連れに腹を掻っ捌いた。……が、俺の身体は、もう俺のモンじゃなくなっていたのさ。自分を殺すことができなかったあの時の俺に、お前を待っている暇はなかった。だから俺は、俺を確実に殺せる奴を求めた。――奏に、俺を殺してくれって頼んだのさ」
「!!」
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