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※立場逆転パロ
静雄と帝人が入れ代わり

「臨也さんッ、また貴方ですか!」
「アハハッ、捕まえてごらんよ。みー君!」
「その呼び方は止めてくださいって何度言えば解るんですかッ」

逃げる臨也に、少年のような顔立ちをした青年は、細身の身体からは考えられない力で隣にあった自販機を投げ付けた。
臨也は慣れたように避け、似合わないバーテン服を着た青年の頬にキスをする。
サングラスで隠された大きな双眸は見開いたが、一瞬で気を取り戻し、目の前でニヤニヤとした笑みを浮かべる臨也を殴ろうと腕を振ったが、紙一重で避けた彼には当たらなかった。

「みー君の頬って柔らかいよねえ、身体は人間とは思えないくらい頑丈なのに」
「僕の名前は竜ヶ峰帝人です、変なあだ名で呼ばないでくれませんか」
「俺とみー君の仲じゃないか」
「ああ、標的者と殺し屋の仲ですか、わかります」
「ちーがーう、みー君ったら敬語キャラのくせに頭固いよねえ」
「…ッ僕は貴方のそういうところが大ッ嫌いだ!」
「えー、俺はこんなにも愛しているのに!」

そう言いながらキレかけている帝人から一歩ずつ離れて行く臨也に、帝人は標識を投げ付ける。
少しだが頬に掠り、帝人は「ざまあ」と笑いながら呟く。
気の喰わない顔に傷を入れられたというだけで大満足だ。
臨也は血の流れる頬をハンカチで拭い、笑顔で「やーん、俺を傷物にしたんだから責任とって結婚して!」と言うものだから、帝人は「知るかッ」とガードレールを引き抜き、逃げる臨也の後を追った。


2010/7/30
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