デュラララ!! | ナノ
 もぐもぐとお菓子を平らげる少年の頬を和服の袖がそっと掠め、頭に青年の手が触れる。
 少年、学人は少しズレたサングラスをお菓子で汚れた手で直した。
「津軽さんは食べないんですか?美味しいですよ」
「俺は学人が美味そうに食べてるのを見てるだけでいい」
「だめです!マスターは半分こしなさいって言ってました!」
 ぷんぷんとアクションを示す学人に、青年、津軽は笑みを零す。学人は顔をほんのりを赤くしながらも、津軽の口に甘い小豆の最中を突っ込んだ。津軽は少し目を丸くしながらも、口をもごもごと動かす。
「どうですか…?」
「ん、うまい」
 自分で作ったという訳ではないが、学人は「よかったぁ」と息を吐いた。
 続いて違う菓子も食べだした津軽をちらと見、のそのそと津軽の膝元へと潜り込み、津軽の膝に座る。すっぽりと入った小さな体に、津軽はある意味関心を覚える。
――…小さいな。
 学人の短髪に顎を埋める。すり、と顔を動かすと、学人は擽ったそうに身をよじった。
「学人は可愛いな」
「え…ッ」
 こういう甘い科白を堂々と言ってしまうのが静雄と津軽の違いだ。静雄はこういう科白を言うまでに5分程の心の準備が必要だ。
 真っ赤になった耳にはむっとかぶりつくと、学人はびくっと体を揺らす。
「つっ津軽さん!僕はお菓子じゃないです!」
「知ってる」
 耳の後ろを舐められると、なんともいえない快感が背筋を走る。
「津軽さん!だめです!だーめー!」
 学人がバタバタと両腕両足を振れば、津軽はしゅんとした様子で舐めるのをやめ、学人の頭の上に再度顎を乗せた。だが、腕はしっかりと学人の腹に回されている。
「うう…僕は耳が苦手なんですー…」
「ん、知ってる」
 ちゅ、とまた耳の後ろにキスをされ、学人はバカバカと津軽の堅い胸板を叩いた。



2011/4/18
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