ピンクとブルーのふわふわの霧に包まれた町。ちぎって口に運ぶと甘くとろけてまるで綿菓子みたいだ。
そこにはいつでもドラマチックな映画のワンシーンが写し出されていて、愛だの恋だの分からない私たちはそれを真似っこして遊ぶ。
女の子が誰しも訪れる。ここには漫然とした幸せが根底にある。

ビルに写った空と雲。線路沿いの噂ばなし。

ある日私たちは誰かに呼ばれた。
一生懸命声の主を探したと思う。だけど綿菓子の霧をかき分けかき分け進んでいった先にあったのは、出口とそこにつながる一筋の階段。
この先に運命の人がいるの?じゃあ、手分けして探そうよ!!!見つけたら教えあうの、約束よ。

祝福のトランペットが鳴り響き、明日はきっと晴れだねと確かめあって、私たちは別れたのだった。




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